EnB01号 目次
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業界がやれることは多い

■INTERVIEW
不透明さ増すなか、顧客への貢献を第一に
日揮 代表取締役会長兼CEO 重久 吉弘

信頼性・透明性で事業を伸長
東洋エンジニアリング取締役社長 山田豊氏

エネルギー・環境の計画は必ず進む
千代田化工建設代表取締役社長 久保田 隆氏

技術を再評価し、新事業創出を狙う
新日鉄エンジニアリング代表取締役社長、羽矢惇氏

アクションプランを着実に実行  
エンジニアリング振興協会 小澤通成専務理事

■REPORT
下半期に期待−2009年プラント市場

■Global REPORT
世界エンジニアリング市場展望(1)ブームから急落へ
中国承包商・設計企業双60強発表-中国版ENRランキング
・ハンファの大宇造船買収、本契約締結を1ヵ月延期
…Fluor、オフショア部門を設置
…CB&I、独禁法関連で一部事業を放棄
…中国建築公司、電力専業公司を設立

■NEWS Flash
・三菱重工、仏EDFから蒸気発生器6基受注
・WH、プログレス向け原子力発電受注
・商社が海外発電事業を積極的に拡大
・三造環境エンジ、水処理施設を受注
・川崎重工、中国でGT発電受注
・三菱グループとAreva、総合原子燃料会社を設立
・JBIC、ブラジルの貨物鉄道に融資
…日立造船、昭島市の環境施設を受注
…日本AEパワー、ポーランドから受注
…新日本石油開発、パプアニューギニアで権益
…日立プラント、水処理子会社を解散

■Projects News
…中国、今年鉄道インフラに6000億元投入
…Lummus、包頭にオレフィン回収技術を供与
…Alcoa、中国で焼成石油コークスの合弁設立へ
…バーレーン、肥料プラントを増設
…BASF、大亜湾でSBラテックスプラント
…Braskem、グリーンポリエチレンPJを推進
…カリフォルニアで海水淡水化
…豪Wheatstone LNGでサイト選定へ
…Eskom、原子力入札を中止
…Cove Point LNG拡張で認可
…KBR、南アの製油所FEEDを受注
…韓国電力、サウジでBOO獲得
…ベネズエラのPEでプロセス選定

■NEW YEARS MESSAGE
2009年 トップの年頭所感

■連載
しらないでは済まされない
海外プロジェクト建設法律のミソ

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■データファイル

■エンジニアリングダイジェスト

■フォーラム

■Editorial 詳細へ

EnB 01号 表紙

 

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業界がやれることは多い
2009年という年は、前半で景気後退局面が続いたのち、後半では若干の回復基調となる。若干、期待感を含ませながらも、大方の予想はそういったところのようだ。確かに、いくら世界経済が後退したといっても、生活水準が上がってしまった新興国の生活を下げることは難しい。従って、エネルギーなどの資源へのニーズは基本的に増加が続くはずであり、プラントプロジェクトもコストがある程度低減されてくれば動き出すと見るのが常識的だ。

しかし、実際に景気低迷期を脱し、プロジェクトが動きだすのがいつになるのかは、見透すことができない。景気停滞局面が長期化すれば、プロジェクト停滞も長期化することになる。その間に、世界経済はこれまでとは異なった動きを見せていく可能性もある。

例えば太陽光発電。石油価格のボラティリティが高まり安定したプロジェクトの成立が難しくなっている一方で、太陽光発電はプロジェクトビジネスとしての地位を確実に上げてきた。また、今後の地球温暖化対策の上で、最も有望視されつつも、実証できていない二酸化炭素回収・貯留(CCS)技術の実証プロジェクトが欧州を中心に進みつつある。さらに、新型インフルエンザウィルスによるパンデミックに備えるべく、ワクチン製造に関してもプラントプロジェクトが進んできている。また、世界的な問題の一つとなっている水処理は、国内での市場ではより高度化した技術のニーズに収斂される、縮小均衡市場だが、世界的には爆発的に増加する人口への対応のため、飲料水確保と下水処理はより重要となっていく。

世界では様々な地域で様々な需要が湧き上がっていく。それらの需要に対応した技術を保有していくことが、今後のプロジェクト産業には求められていきそうである。実際、景気後退局面では、メーカーでもエンジニアリング会社でも最も重要となるのが技術開発である。例えば、パンデミック対応では、新型インフルエンザウィルスのワクチン製造そのものの技術ではなく、それを以下に早く、大量に、安全に提供できる設備を作れるかが問題だ。プラント業界がやれることは、まだまだ多いと思う。
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編集後記
○…本年は世界的に政府が経済に影響力を振るう年になろう。世界各国が景気刺激策を続々と発表している。中国の史上最大の4兆元を皮切りに、EU、フランス、ドイツ、インド、オーストリアなどなどと続く。英国は、30年間続いた経済政策を転換することになる。UAEのドバイ首長国まで景気刺激策を実施する。オバマ次期米大統領は最大8000億ドルの超大型刺激策の早急な実施を目指す。それに引き換え、わが国は具体的効果的な刺激策が見えない。

オバマの政策の柱が、減税・環境エネルギー関連・インフラ投資のように、ほぼすべての政府が公共投資・インフラ投資を柱としていることに注目すべきだ。環境エネルギー関連は現時点においては、省エネといえどもエネルギー価格低落下では、企業部門のコスト増となり、プラスマイナス景気浮揚効果があるか疑わしい。老朽化インフラ再生も含めてインフラ需要はどの国でもある。金融危機で低迷するPPPに代わる資金源としても必要となっている。

わが国では永らく甘い需要予測や需要喚起策で、道路・空港などへの公共投資がなされたことから、ムダとみなされ、刺激策として積極的にインフラ投資が主張されていない。しかしわが国でも潜在需要に対応することによって、インフラ投資は最も効果のある景気刺激策なる筈だ。

○・・・いかに世の中不景気であろうと、1月半ばに行われる成人式は華やかだ。報道では各地の成人式ではめをはずす輩も出てくるらしい。この間まで、外を駆け回っていた近所の少女が、きれいな着物を着て厚化粧で記念写真を撮っている。思わず「きれいだね」と声をかける。はにかみながら微笑む。実に華やかだ。数年前までだったら、もし自分に娘がいたら「これこれの費用がかかり、親は大変だろう」と他人の懐を心配したものだ。ところが昨今は、他人事ながら成長を喜ぶ心境だ。少子化を実感する今日、成長し親となっていく行く末の安寧を願うばかりだ。

「あの態度はどうだ」と思うことに最近しばしば出くわす。電車の中での飲食、化粧などだ。毎日の通勤で、鏡とにらめっこしながら化粧に専念する若い女性を1度は見かける。今朝も、座席で鏡をみながらながらまつげを棒状の用具でこすっている美しい娘さんをみた。いかに顔立ちが美しかろうが、公共の場である電車の中で私的な行為にふけることが、どんなに傍若無人の行為なのかを理解していない。化粧だけではない。同じ場所に居合わせた公衆の面前で飲食をする人も時々みかける。成人とは、そこが公的な場所なのか、私的行為をしていい場所なのか否かを理解することから始まる。
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