EnB 20号 目次
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「社会貢献」という意味

■INTERVIEW
Hitz、再統合への方向転換でグループ力を強化
R&D、人材育成、内部統制のメリットを
日立造船常務取締役・小川泰雄氏

■REPORT
プラントビジネス化する太陽エネルギー

■GLOBAL Report
・オバマのエネルギー政策、どの程度実現?
・Mubadara、産業分野で欧米企業と活発に提携
  Veolia Environmentと合弁企業設立
  Petrofacと合弁エンジニアリング企業設立
  PSN(Production Service Network)と合弁企業設立
・Areva、合弁で米国に原子力機器工場建設
…KBR、カナダのゼネコンを買収
…AMEC、米国でエンジニアリング企業を買収
…Siemens、水処理企業を買収
…ハンファの大宇造船海洋株買収進展状況

■TOPICS
プラント建設を効率化する統合化
エンジ業界への期待と注文が高まる

■NEWS Flash
・三菱重工、マニファ油田向けGT2基を受注
・住商・東洋炭素、中国高温ガス炉用黒鉛を受注
・丸紅、マレーシアから都市急行列車受注
・川崎重工、NYCTから地下鉄電車追加受注
・カワサキプラント、セメントプラントを引き渡し
・三菱電機、米国に1.2MW太陽電池モジュールを納入
・JFEエンジ、バラスト水管理システムで実証試験
…日本製鋼所、AREVAと長期供給契約
…JBIC、QPと業務協力協定
…日本ヘイズ、真空浸炭炉製造工場を新設
…日立造船、堺に産業機械専用工場
…山武、グループ営業拠点の統合・再編

■Projects News
…Duke、新規原子力コストは110億ドルに
…Bruce Power、原子力発電を計画
…CH2M Hill、UAEの原子力PMに選定
…Chevron、LNGプロジェクトで認可申請
…EniとENEL、CCSプロジェクト実施へ
…オレゴンLNGターミナルが認可取得
…Fluor、Siburから受注
…寧夏回族のCTLでFWがFEED受注
…KBR、コロンビアから製油所PJ受注
…日揮、PDVSAと製油所近代化で協業へ
…BalikpapanリバンプPJでJV組成へ
…Veolia、インドでDBO浄水PJ受注
…DEWA、石炭火力でFSへ
…オマーンPOWERで入札

■フォーラム

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■最近のプロジェクト受注・契約状況

■連載
しらないでは済まされない
海外プロジェクト建設法律のミソ
■エンジニアリングダイジェスト

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EnB 20号 表紙

 

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「社会貢献」という意味
高松塚古墳の保護のため、石室を運び出す仕事を成功させた、飛鳥建設の左野勝冶社長の話をエンジニアリングシンポジウムで聞いた。もともと、日本の古代に思いをはせるという趣味もあるので、最初から関心を持っていたのだが、それにしても、石室の石を運び出すということが、これほど難しい仕事であるとは正直思ってもいなかった。

全ての石板の形状を事前に把握することができず、しかも5kg/cm2で崩壊する脆い素材でありながら、2トンという重い石板を「米粒の半分も壊さずに」運び出す。そのための工法の工夫、そして19もの専用治具や、専用搬送トラックの開発・製作と、巨額の資金と多くの知恵が必要だった。

ところが左野社長の講演によると、これらの費用は文化庁から出されていないらしい。飛鳥建設とクレーンメーカーのタダノの持ち出しだという。左野氏にとっては、石工(いしく)の力を世間に知らしめ、その地位向上と技術伝承に役立てたいという考えがあってのことかも知れない。また、左野社長も、オーバーしたコストを文化庁に請求していないのかもしれない。しかし、請求したとしても、受け入れられたかどうか…。このような素晴らしい仕事に対し、対価が支払われないのであれば、いくら日本の宝である飛鳥美人を守る社会貢献だと言っても、余人がマネできるものではない。

「今後はカンボジアで石工を育てます。いつの日か、今度は彼らが日本に技術を教えてくれるでしょう」石工の技術の伝承は日本ではできない。それが左野社長の実感のようだ。その原因は明らかに社会の側にある。左野社長の技術と熱意には頭の下がる思いだが、役所や国がそれを対価という形できちんと示すことができるようにする必要がある。その意識改革を促すことが技術伝承の面からも重要なことだ。

エンジニアリング業界では長らく「社会に認知されたい」という強い思いがあり、次第に認知も広がってきた。さらに認知を広げるには「社会貢献」がより重要になってくる。それが可能となるための環境の整備、提言もまた社会貢献といえるのかも知れない。
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編集後記
○…米国次期大統領オバマ氏への期待が米国国内のみならず国際的にも高い。米国国民の不況対策への期待、国内外から注目されている金融安定化、やや孤立化していた外交政策の転換などなど、期待されていることはあまりに多い。とくに政権が変わったからといって、有効な対策がないものが、景気浮揚・金融安定化といった当面実績を挙げなければいけない分野で多い。

大手自動車メーカー救済は経済・雇用への深刻な影響を考えれば止むを得ないということだろうが、あくまでも緊急避難であり、いままでの米国資本主義からすればルール違反だ。また政府支援/財政資金の支出が本質的な企業救済につながるわけではない。オバマ政権は雇用維持をベースに景気浮揚を図るべく、財政支出を増やさざるを得ないことになろうが、雇用維持・景気回復・財政規律維持は相反する面が多いだけに、つなわたりの経済運営が要求される。そして、経済運営が実効性を挙げなければ、オバマ政権は支持率を下げ失速することになる、韓国の李大統領のように。

オバマのエネルギー政策については本文でも触れたが、地球温暖化対策といい、新エネルギー振興といい、明らかに1周遅れの政策だ。厳しい経済環境の中で強行すれば、エネルギーコスト増により、米国産業の競争力の一層の低下をまねくだけだ。

○…ある報道が、『麻生首相が国会で、戦争責任に関する過去の政府談話を「ふしゅう」する、という答弁を重ねている。参院事務局は「受け継ぐ」という意味の「踏襲(とうしゅう)」のことだと判断して議事録に載せている』 と伝えた。『首相は外相だった昨年も、河野談話を「ふしゅう」と答弁。外務省に問い合わせて「踏襲」の意味だと確認したことがあるため、10月15日の答弁は議事録に「踏襲」と載せた。7日の答弁も内閣総務官室に確認すると「踏襲」だと即答があり、10日配布の議事録速報版で「踏襲」と直した』とある。

この記事を読んで、危惧することがある。もし、首相、当時の外相が本当に「ふしゅう」と誤読していたのなら、なぜ誰も本人に指摘しなかったのかということだ。畏れ多くて言えなかったのか?「あげ足取り」と誤解されると困るが、そうではない。国のトップが勘違いしている?ことを誰も指摘し得ないことを危惧するのだ。

深読みすると、麻生首相はそんなことは十分承知して「ふしゅう」とあえて言っているのかも。将来、「踏襲すると言ったではないか」と追求されたとき、「そんなことは言っていない。ふしゅうと言ったのだ。事務局が勝手に直した」と・・・。そう言えば「ふしゅう」とは、俘囚(とりこ)であり、腐臭(・・・を放つ)とも書く。
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