EnB 15号 目次
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最新技術が拡がるエネルギー分野

■REPORT
活発なプラント市況続くエンジ業界

■GLOBAL Report
世界デザインファーム、ブームなれども、懸念材料多し エンジニアリング建設(E&C)企業は、拡大を続ける

■TOPICS
三菱重工、風力発電に事業参加
IPEC、動物細胞培養ワクチン製造設備建設へ
三井造船、安全確保で研修設備

■NEWS Flash
・三菱重工、ノルウェーのGTCCからCO2回収設備受注
・IHI、豪リオティントからGT発電受注
・双日、アンゴラのセメントプラントを受注
・丸紅、バングラデシュから水力発電受注・丸紅、カタールの下水処理場で受注
・商社の太陽光発電ビジネスが活発化
・丸紅〜TEC、中国でCDM事業
・日立プラント、データセンタ向け熱環境診断サービス開始
・川重・鹿島、硬質地盤・非円形シールドを完成
・東芝、テルム・鴻池組と土壌浄化会社設立
…物産、パイトンでPLNと買電契約
…住重、台湾から陽子線がん治療システム受注
…Hitz、次世代大型有機EL技術開発を受託
…富士電機、燃料電池で非常電源認定を取得
…日揮、富士石油袖ヶ浦工事で安全衛生優良賞
…NSE、産廃処理電子マニフェストで目標達成

■フォーラム

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■最近のプロジェクト受注・契約状況

■データ・ファイル

■エンジニアリングダイジェスト

■Editorial

EnB 15号 表紙

eye
最新技術が拡がるエネルギー分野
もう10年以上も前になるだろうか。日本の高効率石炭火力発電技術である、超臨界圧技術が国内では当たり前の技術となりつつある時、この高効率技術は何故か世界では採用されていなかった。プラントメーカーが世界市場で売っていこうとしていなかった訳ではない。「石炭は安い、従って、そんなに高効率である必要がない。何といってもプラントコストが高い」それが世界の常識だった。

確かに超臨界圧技術は、亜臨界圧に比べて4〜5%の高効率化が可能だ。しかし、原油でさえ20ドル台であった時代。さらに安い石炭を高効率で使うメリットはさほどなかったのである。国土が狭く、全てのエネルギー資源を輸入に頼っている日本だからこそ、この技術の意味があったのだ。

それが今、全世界から注目され、受注が拡大してきている。ここのところ若干下がったとは言え、原油はまだまだ高値で推移している。そのため、より安い石炭の導入が拡がっているものの、地球温暖化対策のためにはできるだけCO2を発生させたくない。そこで超臨界圧技術が、今すぐに導入できる最新技術として注目されて居る。世界の常識は大きく変化した。

注目されているのはCCSも同様であり、半年前まで世界のCCS開発は停滞気味であったにも関わらず、ここ数ヶ月間だけで欧米での実証的導入計画が相次ぎ立ち上がってきた。これらの動きの背景には、日本が提唱した「クールアース50」の存在もありそうだ。このアグレッシブな目標の実現のためには、CCSが欠かせないとIEAがレポートを発表している。これが直接の起爆剤となっているのかも知れない。

ちなみにIEAの理事長は田中伸男氏である。従って、ここまでの潮流は、日本が発信源と言えるかもしれない。  いずれにしろ、今の世界のエネルギー分野では、最新技術が抵抗なく受け入れられる状況となっている。太陽光発電でも、日本は世界有数の供給国であると同時に、商社などによるプロジェクトメイキングも活発化してきた。高効率エネルギー技術は、R&Dの時代を脱しつつあるように見える。
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編集後記
○…オリンピックの野球は惨敗に終わった。これは、現場から経営トップにいたる各段階におけるマネジメントが全て失敗している事例と見られる。

まず現場のマネジメントだ。短期シリーズで勝利した経験がなく、その上現場を長く離れて試合勘のない首脳陣の一貫性がなく不可解な選手起用・ゲーム運営が目立った。チームとしての一体感の醸成や選手のモラールアップに失敗、怪我人の多さ、個々の選手の特性の理解不足などの選手管理面での失敗も指摘される。

次は現場を方向づけるマネジメントだ。米国ならGMの仕事であるチーム編成への批判も強い。予選チームでも核となる打者が不明確、目指す野球との関連も含めてバランスがいいとは見えなかったが、本選メンバーは予選メンバーを手直ししたものだが、さらに投手間・野手間のバランスの悪さが目立つ。

さらに経営レベルだ。現場指揮官の選定のミスよりも大きいのはこのProjectの目標が不適切なことだ。韓国と違ってオリンピックで金をとることに球団・選手に何のメリットもない。球界の目標はオリンピックでなく、プロの祭典、来年のWorld Basic Classic のはずだ。オリンピックはその準備Projectか、本来のアマチュア主体に戻すべきだった。

○・・・北京オリンピックが終った。終了した段階で新たに注目を浴びた競技は、何といってもフェンシングと女子ソフトボールであろう。フェンシングは、今後のオリンピックでも期待と注目を集めるかもしれない。ところが、ソフトボールは野球と同じくロンドン大会では姿を消す。熱しやすく冷めやすい国民性を考えれば、ソフトボールが注目を集めるのは今のうちだけではなかろうか?

実は、老骨に鞭打ちソフトボール審判をやっている。中学生、高校生、女子、男子のいろいろな大会で審判を経験している。ところが、中学、高校のチームは殆どが女子チーム。男子チームは数少ない。しかも、その女子チームも数が減るばかり。金メダルの効果で競技人口が増えることを期待したい。

その魅力は、スピード感溢れる競技であること。野球より数段スピード感が勝ると思う。確かに最速119kmを出す上野由起子は凄い。けれど、男子(投捕間距離は女子より約1m遠く14.02m)は約130km近くを出す。そして、何よりの違いは打撃力だ。全日本クラスの男子ソフトボールをみたら、全く違う競技のように思えるだろう。オリンピックを契機に、男子のソフトボールも注目を集めて欲しいと思っている。機会があったら是非一度見て欲しい。
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