○…2008年のENR誌恒例の米国デザインファームランキング(Top500)が発表された。本誌では次号でその詳細内容を紹介する。昨年の売上高合計はは前年16%増の696億ドル、国内は11%増の610億ドル、海外は32%増の197億ドルと2007年の米国・国際市場の好調さを反映している。しかし、各社は2008年の米国経済の行方を懸念している。付帯するアンケートによると、2008年の建設市場は33%の企業が下落、41%の企業が前年水準維持と、まちまちの予測となっている。ランキング1位は本年も前年と同じく、URS。10位までは前年と同じ企業かつ5位までは同一企業であった。 2008年のENR誌の米国・世界のエンジニアリング建設企業ランキング特集は 米国ランキング: 4/21号Top500 Design Firms 5/19・26号Top400 Contractors 6/9号Top100 CM/Design-Build 6/30・7/7号Top200 Environmental Firms 世界ランキング: 7/21号Top International Design Firms 8/10号Top Internatinal Contractors という予定となっている。 世界のエンジニアリング産業動向を見る貴重なデータである。例年のように、本誌ではENR誌発表の半月〜1ヵ月後目標ににこれらの詳細を紹介することとしたい。
○…ぜひ行ってみたい山がある。東北の明峰「早池峰」だ。北上山地の最高峰であるこの山は、全山が蛇紋岩などでできているため、固有種の確率が高く高山植物の宝庫である。なかでも特に有名なのは「ハヤチネウスユキソウ(早池峰薄雪草)」。近種の高山植物には「ミネウスユキソウ」、「ミヤマウスユキソウ」など数種あるが、ここにしか咲かない「ハヤチネウスユキソウ」をぜひともみてみたい。現在、絶滅危惧IB類になっている。 「ハヤチネウスユキソウ」は、ヨーロッパアルプスに咲く「エーデルワイス」に最も近いそうだ。早池峰に登るには多くの制約がある。もちろん、煮炊きはだめ。トイレがなく、自分の排泄物は持ってかえらなければならない。それほど植生の保護に注意を払っている。ところがである。この高山植物の「ウスユキソウ」がネット販売されている。「ウスユキソウ」に限らず、各種の高山植物が販売されている。売るほうも売るほうであるが、買うほうもどうかと思う。高山植物はその高山にあるがままに咲いているからこそ美しい、と思う。 誰かが丹精をこめて植えた街頭のチューリップなどを無残な姿にしてしまうニュースが駆け巡っている。高山植物の販売といい、チューリップへの無意味ないたずらといい、すさんでしまった我々の現在の姿だ。
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