EnB 8号 目次
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■EYE
業界の外へ視線を向ける時
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■INTERVIEW
業界外へのアプローチを明確化
30周年を迎えたENAAの業務改革で新たな志向性
エンジニアリング振興協会常務理事 宮川 秀眞氏

■REPORT
拡大する原子力産業、国際協力も拡大へ

■GLOBAL Business
・Bechtel、2007年業績を発表
・Siemens、水事業強化のため、世界事業を再編
…KBR、M&A2件を発表
…AREVA、英国のRM Consultを買収
・Perini・Tutor-Saliba統合で、トップ級建設企業成立へ
・AMECの最近におけるM&A2件
…韓国ハンファグループ、大宇造船海洋買収を正式宣言

■TOPICS
情報足りないTCIへの中止勧告
アゼリアの水和物スラリ空調が完成

■NEWS Flash
・三菱重工、アルジェリアから肥料プラント受注
・TEC、ロシアからEBプラント受注
・住友商事、アラムコから通信・セキュリティ設備受注
・日揮、丸紅からアブダビのIWPP権益を取得
・JFEエンジ、空中庭園Skyparkを受注
・川崎重工、韓国初の洋上ガスコンプを出荷
・日造メカニカル、太陽石油向けプロセス機器受注
・三井造船、新中期経営計画を策定
…三菱重工、Arevaと原子燃料で協調
…日立製作、欧州で発電所のCO2回収試験設備を運営へ
…日立プラントテクノロジー、サウジに支店

■Projects News
…NY州、FlotingLNGをリジェクト
…Gladstone LNG、メジャーへ資本参加を打診
…Borouge、オレフィンを増強
…サウジJizan製油所で入札へ
…パプアLNGの財務条件で合意
…Sinopec、海南島でエチレンプラントを計画
…タイPTT、BPAプラント計画を決定
…印GNFC、肥料プラントを増強
…ベトナムで大型石炭火力計画
…ドバイでLNG受入ターミナル計画
…サウジのEDCで韓国勢が応札へ
…Dominion、300MWウィンドファームを計画

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■データ・ファイル

■エンジニアリングダイジェスト

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EnB 8号 表紙

 

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業界の外へ視線を向ける時
昨年来、産業活力再生法によるプラントエンジニアリングの事業分野別指針の策定が進められてきた。これによりプラントエンジニアリング産業は生産性の向上に向けて国による継続的な支援を得ることとなる。指針は8つの具体的対策を示されており、パブリックコメントにかけられたのち、公表される。
  これまで、プラントエンジニアリング業界はあまり政府との関係が強くなかった。産業としてのまとまりもさほど強くなく、ロビー活動もろくにできていなかった。当然、海外プロジェクトにおける政府支援も殆どなかったのである。
  しかし、世界的に旺盛なプラント建設需要の継続により、この業界への注目が高まってきている。特に、石油や天然ガスなどのエネルギー分野の話題が、価格高騰により人々の関心を高めてきている。さらにはプラントエンジニアリング業界から発信した「プロジェクトマネジメント」は、既に一般的に使われる言葉となってきた。そのため、この業界はこれまでのように知る人ぞ知るというものでは段々なくなってきている。いや、これからさらにそうなっていく。
  こうなってくると、自分の会社、あるいは業界だけを考えていればよいということでは済まなくなってくる。トップセールスをお願いするのであれば、それなりに社会貢献を求められることもでてくることになるだろう。
  これまで業界で蓄積してきた様々なプロジェクト遂行のためのノウハウやシステムで他業種の効率化も可能となるかも知れない。中でもエンジニアリング会社のプロジェクトITは、プロジェクトの生産性を上げることができる、高度なシステムに進化してきており、その公的部門でも応用展開できる可能性がある。
  また、今年は環境がメインテーマの一つとなると目されている洞爺湖サミットがある。環境と発展の両立にはエンジニアリングが欠かせない。そうした認知を高める絶好の年でもある。
  視線を業界の外へ向けていく時期がいま、エンジニアリング業界に到来している。業界内部からも、その気運が高まってきたようだ。
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編集後記

○…2008年のENR誌恒例の米国デザインファームランキング(Top500)が発表された。本誌では次号でその詳細内容を紹介する。昨年の売上高合計はは前年16%増の696億ドル、国内は11%増の610億ドル、海外は32%増の197億ドルと2007年の米国・国際市場の好調さを反映している。しかし、各社は2008年の米国経済の行方を懸念している。付帯するアンケートによると、2008年の建設市場は33%の企業が下落、41%の企業が前年水準維持と、まちまちの予測となっている。ランキング1位は本年も前年と同じく、URS。10位までは前年と同じ企業かつ5位までは同一企業であった。
 2008年のENR誌の米国・世界のエンジニアリング建設企業ランキング特集は
米国ランキング:
4/21号Top500 Design Firms
5/19・26号Top400 Contractors
6/9号Top100 CM/Design-Build
6/30・7/7号Top200 Environmental Firms
世界ランキング:
7/21号Top International Design Firms
8/10号Top Internatinal Contractors
という予定となっている。
 世界のエンジニアリング産業動向を見る貴重なデータである。例年のように、本誌ではENR誌発表の半月〜1ヵ月後目標ににこれらの詳細を紹介することとしたい。

○…ぜひ行ってみたい山がある。東北の明峰「早池峰」だ。北上山地の最高峰であるこの山は、全山が蛇紋岩などでできているため、固有種の確率が高く高山植物の宝庫である。なかでも特に有名なのは「ハヤチネウスユキソウ(早池峰薄雪草)」。近種の高山植物には「ミネウスユキソウ」、「ミヤマウスユキソウ」など数種あるが、ここにしか咲かない「ハヤチネウスユキソウ」をぜひともみてみたい。現在、絶滅危惧IB類になっている。
 「ハヤチネウスユキソウ」は、ヨーロッパアルプスに咲く「エーデルワイス」に最も近いそうだ。早池峰に登るには多くの制約がある。もちろん、煮炊きはだめ。トイレがなく、自分の排泄物は持ってかえらなければならない。それほど植生の保護に注意を払っている。ところがである。この高山植物の「ウスユキソウ」がネット販売されている。「ウスユキソウ」に限らず、各種の高山植物が販売されている。売るほうも売るほうであるが、買うほうもどうかと思う。高山植物はその高山にあるがままに咲いているからこそ美しい、と思う。
 誰かが丹精をこめて植えた街頭のチューリップなどを無残な姿にしてしまうニュースが駆け巡っている。高山植物の販売といい、チューリップへの無意味ないたずらといい、すさんでしまった我々の現在の姿だ。

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