○…現行のバイオ燃料では温暖化ガス削減にはつながらず、むしろ増加するという2つの研究論文がScience誌に掲載され注目されている。1つはプリンストン大学のSearchinger氏とチームによるもので、バイオ燃料向け作物の拡大のグローバルな影響を分析した総合的研究、森林開発や農地利用の転換という土地利用の変化が温暖化ガスを増加させるという結論だ。 もう1つはミネソタ大学のTilman氏によるもので、バイオ燃料の効果は土地・方法などに依存して多様だというもので、例えば温暖化ガス削減のメリットがでるまで、熱帯雨林(インドネシア)のパーム油バイオディーゼルで86年、熱帯雨林(ブラジル)の大豆バイオディーゼルで319年、草地(米国)のコーンエタノールで93年などのケーススタディを示している。SRIのレポートでも土地利用が大きな要素と指摘している。 バイオ燃料が温暖化ガス削減に役立つには@穀物など食品作物起源ではない A食糧生産の農地を利用しないという条件が挙げられている。セルロースやバイオマス廃棄物起源や非食品植物起源のバイオ燃料ということになるが、コスト的に技術開発に成功しても量・原料収集などで社会システム面での問題は山積している。さらにセルローズのコスト安での分解ができれば、エネルギーより食糧に向けるべきだろう。
○…食品をめぐる偽装、農薬混入などの事件はあとを断たない。続々と公表されるに及んで「これもか!」と驚かされる。ただ、この一連の騒動をみて考えさせられたことがある。それは「賞味期限とは?」ということ。 「賞味期限」とは、製造者が味覚を保証する期間をいうのであろう。期間を例え1日でも過ぎれば、味が落ち、腐ってしまうということでもなかろう。商品によっては1週間を過ぎても多少、味が落ちる程度というものもあろうかと思う。つまるところ、その価格で販売する味覚の保証期間と考えていいのではなかろうか。 私の友人に、スーパーで仕入れた密封された調理済みのおかず類を食べ終わり、空き袋の賞味期限をみてこれを過ぎていると、とたんに腹具合がおかしくなる人がいる。その友人は、例え1日でも期限を過ぎていたら、トイレに駆け込む。だから、食べる前にこれを確かめ安心する。日付表示が彼の唯一の判断基準だ。 もののない時代に育った私は、全然大丈夫だ。大体以前はそんな表示はなかった。自分の味覚だけが唯一の判断基準だ。期限が過ぎたから破棄するというのは資源保護に逆行する。期限が過ぎたら味は保証しないが半額で販売するなどがあってもいいと思っている。
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