EnB 1号 目次
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■EYE
早い段階で諦めろ詳細へ

■REPORT
日揮、難局乗り越えBAPCOのLSDPを完成
神戸製鋼、プラントニーズに対応した圧縮機開発
エア・リキード、環境・エネルギーに重点

■GLOBAL Business
・Linde、LNG FPSOでSBMと提携
…KBR、原点に戻って多角化
…WGI、URSとの合併承認に向けて努力
…Topsoe、Saipemから完全独立
…Suez Environmentへの親会社持株46%−48%

■TOPICS
中・印が牽引する世界エネルギー需給
注目集めたENAAシンポジウム

■NEWS Flash
・NEC、アラスカから光海底ケーブル受注
・三菱重工、英国に原動機子会社
・日立造船グループの設備投資活発化
・日立プラント、中国で集塵機事業を拡大へ
・三菱重工、通産100基目の原子力SG納入
・日立造船、ゼオライト脱水膜を開発
・商社の排出権ビジネスが活発化
・国際協力銀行(JBIC)
…エジプト石油・ガスビジネスで協力
…IFCと関係強化
・JFE環境、蛍光管リサイクルで受賞

■Projects News
…バーレーン、潤滑油基油プロジェクトで入札へ
…豪州のLNGプロジェクトが相次ぎ認可取得
…チリでLNGターミナル計画
…台湾CPC、林園石化計画でLummus選定
…FW、サウジのガス精製設備でPM
…Jacobs、ヤロスラブル製油所開発プログラムに参加
…包頭神華石炭化学、ABBLummusを選定
…Nghi Son製油所に60億ドル
…サウジRas Tanura製油所で入札
…クウェートの水処理設備で入札へ
…日本環境安全、北海道PCB処理で入札
…新潟市で焼却場建設PFI

■プロキュアメント・ニュース

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■データ・ファイル

■エンジニアリングダイジェスト

■EDITORIAL 詳細へ

EnB 19号 表紙

 

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早い段階で諦めろ
  先日、某社のある事業説明会に行ってきた。その内容はともかく、複数のプレゼンターが同じような内容を繰り返し説明していた。自らのプレゼンに流れを持たせるために同じような内容が盛り込まれるのだろうが、聞いているほうは「またか」とウンザリしてしまう。明らかにプレゼンター間での打ち合わせができていない。挙句の果てには、明らかにその日のテーマとしてはあくまで傍流でしかないプレゼンが一番時間をとっていたのである。各人が自分のプレゼンの内容に説得力を持たせようと一所懸命頑張るのはわかるが、「空気読め」といいたくもなる。
  何事でも100%の成果を得ようとすると、碌なことが無い。何かに関して100%を求めると、他の何かを犠牲にせざるを得なくなるのだ。上記の例で言えば、自分のプレゼンを100%とするため努力はしているのだが、説明会全体は台無しにしている。
  プラントプロジェクトで例えれば、個々の設備は完璧だが、プラント全体のバランスは最悪、というような印象になろうか。
  失敗するプロジェクトには、最初のボタンの掛け違いが、後に大きな問題として顕在化し、そのリカバリーのために大幅なコストオーバーランや工期の長期化などを招くというパターンが多い。「受注したときにはハッピーだが、それが地獄の始まりだった」というプロジェクトは、最初からバランスが悪いもの。仕様が明らかでなかったり、技術がかみ合っていなかったり、責任範囲が想定外に広い。そういうプロジェクトで、顧客満足度100%を目指してしまうと、コントラクター満足度はマイナス100%となってしまう。
  最初から、顧客とコントラクター側が協調し、品質の良いプラントを納期通り、コスト通り完成させられれば、双方とも満足度100%だが、そうでないプロジェクトでは、何かを犠牲にしなければならない。品質は落とせないので、プラントの完成を遅らせるか、コストを上乗せするか、である。それを早い段階で意思決定し、プロジェクトに反映していけば、ソコソコの成果を上げることができる。そのノウハウを次にもつなげることもできる。
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編集後記

○…ロシアはエネルギー資源国として復活してきたが、同時に日本との経済関係も希薄になった。しかしロシア専門家によると、最近対日姿勢がかわりはじめた。ロシアが資源輸出国からの脱却=「オランダ病」の回避を重要課題とし始め、これに役立つ国造りのノウハウ・技術をもった国として日本が再発見されたという。そのとおりだが、自動車のような消費財、ハイテクなどでは具体的な協力の姿が描けるが、資源・素材関連では肝腎の輸入以降の化学など加工段階などでの協力は簡単ではない。
 エンジアリングシンポのパネルは「21世紀の地球社会の課題解決に向けたエンジニアの挑戦」、2005年のOECD(国連経済開発機構)の事務総長選立候補の竹内佐和子教授が司会、日本のエンジニア・エンジニアリング企業の国際貢献という意味合いがあったようだ。竹内教授のフランスの総合的水企業の評価、パネリストの西本教授の言う日本の製造業のもつシステム力を生かしたパッケージとしての技術移転など日本のエンジニア・エンジニアリング企業の国際貢献の方向として示唆に富む議論であった。
 国造りへの協力は日本の先進国としての責務だ。必要なのはまさにパッケージとしての国造り支援だ。資金供与・プラント建設・機器供給だけでなく、操業・事業ノウハウも含めたパッケージ化が不可欠だ。

○…これを書いているのは、読者の皆さんが本誌を手にする約1週間前だ。そのころテレビ、新聞で何が話題となっていたか憶えておいでだろうか。
 今朝の民放のワイドショーは、「亀田興毅の謝罪会見」関連で埋め尽くされ、延々と放送された。どの局も同じ。昨夜の民放ニュースも協栄ジムの会長が亀田家を訪れる話題がトップニュース(一部だろうが?)。私も別にボクシングが嫌いではない。謝罪会見も少しは見てみたかった。多分今晩のニュース番組はその話題が中心となる?これでいいのだろうか?
 「ワイドショーがいやだったら見なければいい」といわれると、その通りだが、ちょっと待って欲しい。多くの家庭では出勤前のひと時はテレビをつけっ放しではなかろうか。いやでも、朝青龍のモンゴル帰国の話題、時津風部屋の事件についての放送、コメントが目・耳に入ってくる。政治・経済の話題は皆無とはいわないが、あくまで付け足しの感は免れない。 
 しかし、このように垂れ流される話題が我々の生活にどのような関わりがあるというのだろうか。もっと大事なことはないか。我々が日常抱いているかもしれない憤懣を、ガス抜きしようとしてしているならば大きなお世話だ。これから当分ワイドショーを見ないことにする!

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