EnB 1号 目次
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■EYE
公共工事は変わるのか?詳細へ

■INTERVIEW
「継往開来」の精神で継続的な発展を
ポストカタールは5つの柱で展開
千代田化工建設代表取締役社長 久保田 隆氏

■REPORT
エンジ産業受注高は引き続き増加予想

■GLOBAL Report
2006年の世界のエンジニアリング企業の動向(2)
−コントラクター編−
EC企業が左右する化学企業の投資

■Global Business
・Lummus合併で、CB&I本格的なEPC企業に
・GDF-Suez漸く統合、環境部門分社へ

■TOPICS
JAPAN-GTL、実用化に向け前進

■NEWS Flash
・三菱重工、ケニヤから地熱発電
・三井物産、エジプトから軽質油精製設備を受注
・Hitz、韓国からごみ焼却炉
・カワサキプラント、下水汚泥活性炭化設備受注
・昭和電工、大分のエチレンを改造へ
・再編始まった橋梁事業
・三井造船、エタノール生産量を4倍に
・JFEエンジ、青果物トレーサビリティーシステム開発へ
・三菱重工とAREVA、仏に新会社「ATMEA」設立へ

■Projects News
…イラクBasra石化プロジェクト
…オレゴンLNGターミナル計画が認可
…北京市、地下天然ガス貯蔵設備を計画
…B&V、インドネシアでLPG回収プラント
…アブダビBorougeが上海でPP計画
…CNPCがコロンビアでリファイナリー計画
…Jacobs、サウジアラビアでSRU
…スラウェシLNG、正式に投資決定
…Aramco、East Coast Refineryで入札へ
…Sibur、イノベン法を選定
…Al-Zour、O&Uでフルアーが交渉中
…オマーン排水処理で入札
…パナマ運河拡張プロジェクト

■フォーラム

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■最近のプロジェクト受注・契約状況

■連載
しらないでは済まされない
海外プロジェクト建設法律のミソ

■エンジニアリングダイジェスト

■EDITORIAL 詳細へ

EnB 12号 表紙

 

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公共工事は変わるのか?
 三菱重工業と新日鉄エンジニアリングの橋梁事業が事業提携した。両社のリソースを相互活用して、事業の強化を図るという。
  橋梁はほとんどが公共事業である。しかも、年々発注量は減少し、価格競争が激化。その価格下落をなんとか食い止めるべく、談合が繰り返し行われ、そして指名停止や行政訴訟のリスクも抱えなければならず、業界全体が沈滞化していた。そうした状況からの打開策として、事業提携から始まる業界再編が一つの流れとして期待されるところだ。三菱重工も新日鉄エンジニアリングもこの提携が両社のみのものとは考えていない。かつての製鉄機械での業界再編のような展開が今後巻き起こってきそうだ。
  その一方で、官公庁にも変革の動きが出てきている。入札改革がそれだ。これまでは設計と製作・施工は別途発注されていた。だがそれでは、製作や施工での効率化やコストダン法を踏まえた設計というものができない。そのため、最近では設計・施工一貫方式(デザインビルド)方式が採用されるようになっている。さらに、従来の入札では、あくまで価格が重視されるため、品質確保が入札であまり評価されてこなかった。従って、公共工事の調達は結果的に「安かろう・悪かろう」状態に陥っている。品確法があるとは言え、入札での品質の評価は絶対に必要だった。
  その声に応えるものが、昨年末に実施通達がなされた「施工体制確認型総合評価方式」だ。入札における技術評価点は従来の標準点+技術提案加算点10〜50点であったが、これを標準点+技術提案加算点10〜70点、さらに開札後のヒアリングで施工体制評価点30点を加えるというもの。
  この入札方式は既に一部で適用されつつある。だが、入札方式の評価ができるまでにはいたってはいない。確かに単なる価格競争ではなくなり、技術力や施工体制のしっかりした業者の受注可能性は高くなるが、運用次第では従来とさほど変わらないということも考えられる。いずれにしろ、事業者にとってはさらに技術力・提案力を求められてくることになり、再編を促す一助となりそうだ。
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編集後記

○…国立歴史民俗博物館(歴博)に行って、企画展「弥生はいつから?−年代研究の最前線−」を見て来た。歴博は弥生時代の年代観の見直しプロジェクトを進め、2004年に弥生時代の始まりを従来より500年さかのぼることを発表したが、今回その成果を具体的資料をもとに示した渾身の展示だ。年代を明らかにする新たな理化学的方法である年輪年代法と歴博が進めている炭素年代法の展示から始まり、九州・四国・近畿・東北などで縄文時代から水田稲作に移り変わる様子が紹介されていた。今回の展示で東アジアと関連と言いながら、具体的展示に乏しかったのは残念であった。
 弥生時代の期間が1000年になることによって、稲作は相当な時間をかけて普及していったことになり、日本文化の原点は縄文よりやはり弥生にあるというべきだろう。この新年代観はいまや定説化しつつある。
 同時に併設のくらしの植物苑で同時に開催されていた「伝統の朝顔」展も見てきた。江戸後期にブームとなった変化朝顔の世界を展示したもので、6年目になるという。朝顔の花・葉・茎・姿全てにわたる驚異の変化、あらゆる植物を朝顔で表現するのではとも思えるものだった。現代では遺伝法則で解明・復元されている変化とその維持が江戸の作り手が経験的行ってきた。まさに江戸の先端技術だというのは至言だ。

○…小さいころ、「酔っ払い」が異様に恐かったのを覚えがある。なぜそんなに恐がったのか、今ではその理由がはっきりしない。多分、陽気になる、むっつりする、怒り出すなど、普段と性格が変わり、正体が変わってしまった人と接するのが恐かったのではあるまいか。自分も「酔っ払い」の部類に入ってしまってから恐いことなどとんと忘れていた。
 この夏、ある夏祭りの責任者となった。2日間行われた祭りへの参加者は1万人弱であったろう。そこで、小さいころ感じた「酔っ払い」の恐さ、というより理不尽さに辟易した。そこでは酒類がふんだんに振舞われた。酔っ払うのは当たり前だ。大きなイベントだけに関係者も多い。その関係者の殆どが「酔っ払い」である。しかし、責任者は酔っ払うわけにはいかない。その素面の責任者は、これら多数の酔っ払いが言ってくる、持ち込んでくる問題に対応しなければならない。理屈は通じないのだ。中には大声で、しかも喧嘩腰で文句をつける人もいる。とにかく辟易し、二度とやりたくない。
 「酔った勢いで…」、「酒の上のこと…」という言い訳はますます通じにくくなっているが、自分を忘れてしまうほど酔うのは今後止めにしたいと自戒している。酔った勢いの人多数を相手にした実感である。

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