○…年金や介護問題、大変な騒ぎになっている。これらは、マスコミや政治家が主導して悪者探しとバッシングをしているにすぎず、問題の解決にはなっていない。介護ではコムスン及び経営トップへのバッシングが続いて、利用者・関係者の不安をあおっている。
コムスンは不正摘発事業所を廃止して処分逃れなど、コンプライアンスの不足や、また経営者として世論へのリスクヘッジの欠如を問われても仕方ない。2000年介護保険以前、そして介護保険で介護のビジネス化を標榜して、優秀なスタッフをあつめ全国展開した意気揚々とした同社に比べると、その後の質の低下は著しい。しかし、他の事業者と比べて平均的に劣るものではない。不正も他事業者も同様だ。
介護保険で参入した事業者が直面したのは介護ビジネスは成り立たないという現実だ。コムスンは大幅にリストラする。その後事業は拡大するがビジネス化はできず、今回経営トップ自身が介護がビジネスにならないと明言した。この現実が介護事業者の不正の背景だ。この4月から官が引き締めに入り、不正摘発とともに、官がサービス内容まで事細かに指示・規制する形で運用され、利用者の意向は反映されにくい。 利用者に必要で、実際に可能な体制・システムが何か論ずべきなのではないのか。
○…最近、我ながら歳をとったと感じる。体力の衰えというより、世の中の動きについていけない、あるいは理解ができない出来事が頻発しているからだ。ますます凶悪化している事件だけではない、政治を含めた社会の世相についていけない。これが、当たり前と思っているかもしれない若い世代にとっては、単なる年寄りの繰言でしかないだろう。だから歳をとったと感じている。
誰が見ても凡人でしかない我がこし方を、時々振り返ってみることがある。貧乏であった。とにかくいつもひもじかった。昭和20年〜30年代はとにかく周りすべてが貧しかった。けれど、子ども達は元気だった。喧嘩はしたが陰湿ないじめはなかった。テレビ、ゲームなどはないから外を飛び回る。勉強しろなどと親は言わない。先生は恐かったが、やさしかった。生活に追われていたのであろうが、妙に明るい世相であったような気がする。 昭和40年代は個人的には多くの不安を持っていたが、社会全体は少なくとも今よりは未来に希望を持っていたような気がする。
ところが、今はどうだろう。いろいろなものが便利になり、物質的に豊かになった。けれど社会全体が未来に希望を持っていないのではなかろうか、人々の心はますます荒んではいないか。団塊世代の繰言であろうか?
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