○…来日したチェコのクラウス大統領が京都議定書を批判した。「チェコは京都議定書に署名したが、悲劇的な間違いだと思う」「地球温暖化議論は科学的言動を欠く。理性に富む人は拒否すべき概念だ」と言い切る。チェコは2年後には地球温暖化対策を声高に推進するEUの議長国になるのだから驚きの発言だ。 地球温暖化はそんなに悪いことなのか?そもそも地球は温暖化しているのか? 温暖化の原因は本当に二酸化炭素なのか? 温暖化は異常気象をもたらしているのか? そもそも近年は異常気象なのか? 次々と疑問が生ずる。客観的・科学的に議論を精査していくと、そのほとんどは否定的ないし不明となるものばかりだ。クラウス大統領の発言は正しい。強固に政治化・制度化してしまったこの問題に反対するクラウス大統領の勇気ある発言を賞賛したい。 我々が直面している課題は、二酸化炭素削減ではなく、直接的な省資源・省エネルギーが正しい解答だ。次世代エネルギーは核爆弾に結びつく原子力や、食糧問題に影響するバイオ燃料ではなく、クリーン化した石炭こそが本命だ。バイオ燃料など再生可能エネルギーは本来分散型のエネルギーで、大量消費型には適合しない。再生可能エネルギーの普及には技術開発よりも分散型をどう組込むかという社会システムの解決が先決なのだ。
○…「新築住宅補償法案」が3月上旬にも閣議決定の上、今通常国会にも提出される見通しである。同法案に対して保険の専門家に意見を聞いてみた。以下がそれ。
このような法整備はほんの出発点に過ぎず、まだまだいくつかの問題解決が残されている。そのひとつが耐震偽装問題の核心とも言える“販売業者の故意や重大な過失による瑕疵担保”については依然としてこれらの補償制度では免責となっていること。もちろん故意、重大な過失の場合に備えて販売業者自身の拠出による「被害者救済基金」の創設も合わせて盛り込まれるようであるが、この基金設置、運営面での法的な強制力付与の如何によっては制度の実効はおぼつかない。
2点目は「瑕疵」の明確な定義づけの必要性と、公平性、透明性の担保される瑕疵認定の調査・査定制度及び調停制度の確立である。制度は作ったものの、これらの不可欠なサポート制度の確立なしにはせっかくの保証制度存続は期待できない。3点目は事故多発時における補償資金の補給(バックアップ)体制であろう。 以上がその専門家の意見の概略だ。同様の瑕疵保証制度がフランス、イギリス、アメリカなどでも導入されているが、あまりうまく機能していないという。これら各国の成功事例、失敗事例に学ばなければならない。
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