○…北海道ガスの北見市ガス漏れ事故、都市ガスのCO中毒?しかも大手ガス会社なのに!ガス管の老朽化も伝えられた。 都市ガスの天然ガス化は90%近くに達しており、都市ガスでのLNG需要は飽和点に達している。東京ガスが17年かけて天然ガスへの転換を成し遂げるなど大都市圏では都市ガスによるCO中毒は忘れかけている。しかし全国的にはそうではないようだ。 供給ガスにCOを含む企業が16社ある。内北海道に6社ある。北ガスは1993年に天然ガス導入を決定、北見市を除いて転換が終わっている。北見市は昨年市営ガスを北ガスが買収したものだ。さすがに石炭が原料ではないが石油製品の改質ガス(CO・H2・炭化水素)が供給源。北見の転換は2009年が予定されている。北見工場にLNG基地が2008年から建設される。他の北海道の業者も北ガスと共同もしくは単独で、最も遅い企業は2010年までに天然ガスに転換する。 遅れた天然ガス化、市営という投資面での制約が北ガスの買収で目処がついた矢先の事故だが、原因はいまのところはっきりしない。現場付近のねずみ鋳鉄製のガス管が破断して、下水管などを伝わって住宅にガスが入った。専門家の調査が始まったが、原因は予断できず、経年による管の劣化とは特定できないそうだ。ガス会社の事故対応にどれほど問題があったかも不明だ。
○…年初、「談合決別宣言」後の談合疑惑として名古屋地下鉄延長工事などでスーパーゼネコンが取調べを受けた。決別宣言によって、今後は大きな談合事件はあまり起こらないだろうと考えていた。今年も談合事件が世をさわがせるのであろうか? 岐阜市の希望社・桑原耕司社長が自社のHP上コラムで、なるほどと思わされる視点で談合問題を論じていた。談合は「建設業者自身が主体的に行っているものではなく、官僚が組み立てた仕組みに従ってやっている」というのだ。「そうしなければ建設業者は生きていけないという歴史がある」と。その仕組みとは、「主導的地位に立つ官が企画し指令する工事を、その僕である建設業者が実施するという形で発展し、それが現在でも続いている」というのだ。この視点で見なければ「談合問題の本質が見えてこない」とも。 そして、「市民は業界談合の元締めである官僚に強い批判を浴びせ続けなければ談合体制は変わらない」と。建設業は官の要請に応え談合を続けていたら、自滅してしまうと桑原社長は警鐘、だから、己のためにも脱談合の宣言が大切だと主張している。だが、今回は談合決別宣言後の出来事だ。またぞろ、民は責任を問われる。官の場合は個人ベースの責任でお茶を濁す。何かおかしくないか。
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