○…本号のGlobal Businessは偶々、世界各地のM&Aないし事業分離案件に集中した。
AMECに関連して述べたJohn Laingの買収合戦は英国PFIビジネスの構造変化を象徴しているという。すなわちPFIの主役がこれまでの建設企業からファイナンス企業へ転換しつつあり、同じく建設PFI大手のBalfour Beatyへのファイナンス企業のTOBが予想されている。AMECがPFI部門を分離すれば、ますますPFI部門・本体とも業界再編の恰好の対象となろう。
LurgiにGazpromが関心というのが注目されている。Lurgiという下流中心の企業にGazpromのようなエネルギー企業にとってメリットがあるのか、バイオ燃料をもつことが大きなメリットになるのか大いに疑問だ。
KBR上場に英国国防省がクレームをつけたのは、西欧造船業が防衛需要により支えられていることを象徴している。Aker Kvaernaerの兄弟会社Aker Yardは英国造船所を保有するが、本年はじめ仏Alstom造船部門を買収した。英仏防衛需要が柱となっており、造船所存続が国防関連の国益とみなされている。
韓国の破綻企業再生プロジェクトの最終段階の株式売却が進んでいるが、建設企業では大宇建設につづいて、いよいよ現代建設という大物が登場する。
|