EnB ○○号 目次
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■EYE
失敗から新たなノウハウへ詳細へ

■INTERVIEW
徹底したプロジェクト管 理体制を構築
上流・下流部門の展開に手応え
東洋エンジニアリング代表取締役社長 山田豊氏

■Global REPORT
米国環境ビジネス、2003年は2年続きの減少

ドイツ・プラント受注、2003年は8%増

苦闘する米国のイラク復興コントラクター詳細へ

■FORUM


■TOPICS
Hitz日立造船、環境PFIを拡大へ詳細へ

P2M第2レベル、PMR資格試験を実施へ

■GLOBAL Business
・mgのプラントエンジニアリング部門の再編完了
・Jacobs Engineering、相次いで企業買収
・Business News
タイNPCとトーヨータイ、メンテ合弁企業設立詳細へ
哈爾濱動力設備、外資への株売却を否定

■NEWS FLASH
・千代田、ラスガスULNG第5系列を受注詳細へ
・三菱重工、インドネシアから車両基地受注
・日立製作所、中国向けに発電設備受注
・福建エチレン、EPCテンダーを発行詳細へ
・川崎重工、トルコ向けコージェネ受注
・その他海外受注プロジェクト
IHI、台湾・台中LNG受入基地を受注
三菱重工、中国向けPTA受注
伊藤忠、POSCOから熱延設備
・日揮、触媒・化成品事業を強化
・JBIC,マリッツアイーストUにバイクレ
・JSPE、「続飛翔の年」で活動を拡大へ
・Project News
ABBLummus、中国でPSプラント
タイ、No3石化計画を取りまとめ
カタールでエチレン計画
日揮、サウジからSMプラント受注へ
イランKhargガスPJが迷走
イランDMEプラントが前進
イエメンでセメントプラント入札
物産、ロシアでABSとPEプロジェクト
稚内市最終処分場PFI、実施方針公表
橿原市8月にし尿処理施設で入札

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■Asia Business Report
熱闘!!アジア工業団地秘録
「住商拓く」風雲越国関ヶ原伝
加藤 隆

■CONTRACT

■PROCUREMENT NEWS


■エンジニアリング・ダイジェスト


■EDITORIAL 詳細へ

EnB ○○号 表紙

 

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失敗から新たなノウハウへ
 昨年、サウジアラビアで2件の赤字プロジェクトが発生した。受注が好調に伸び活況を呈している中で、プラントエンジニアリング業界にとってこの問題は障害物となってしまった。とはいえ既に、いずれのプロジェクトもプラントは完成しており、手は離れている。財務上の処理も終った。そして今現在の課題となっているのは「この失敗をいかに教訓とするか」である。
プロジェクトの反省を踏まえてTECは機構改革を実施するとともに、現場での意識改革を行うという。プロジェクトの管理を現場レベル、組織レベル、そして経営の3つのレベルで行っていくという考え方だ。一方、千代田化工建設では経営側でのプロジェクトへのフォローアップ体制を整備するとともに、工事部分でのIT化を進めるという。工事遂行面でのより一層の透明化を図るという考えだ。
両社とも、その対応は異なるが、いずれにしろ、失敗プロジェクトの反省を活かして、より高度なプロジェクト遂行のノウハウを生み出そうとしている。それが新たな組織やシステムで形として現れてきているといえる。
企業が失敗を犯した場合、ただ反省しただけでは何も産み出されない。そこから逃げずに、新たなるノウハウを産み出す努力が必要だ。それが無ければ企業の将来は危うい。逆にそれを行うことで失敗は新たなノウハウの源となる。その点、プラントエンジニアリング業界は失敗に正面から向き合っている。
ところが、世の中には本当に反省し、失敗を新たなノウハウにつなげようとしているのかどうか怪しい企業もある。
三菱自動車のクレーム隠しや実行すべきリコールを実行しなかったのが発覚してから、既に4年もたっている。しかもその20年以上前から隠蔽工作を行ってきたという。商品の欠陥はプロジェクトの失敗と同じだ。それにきちんと向き合わず、隠蔽することに終始してきたため、三菱自動車は新たなノウハウを獲得することが出来なかった。そして最終的にはユーザーから見放されることになった。企業にとってこれ以上恐ろしいことはない。
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苦闘する米国のイラク復興コントラクター
イラクで次に何が来るかに重大な懸念
米国のイラク復興について成果・最近の体制などをENR誌がまとめているので概要を紹介する。
イラクの臨時政府が発足した。イラクのリーダーが来年の総選挙に備えるのに対し、米復興コントラクターは何が次に来るかについて懸念を抱いている。インフラ復興は、2005年以降に及んでおり、コストは2003年に米議会が承認した184億ドル以上になる。エンジニア・建設企業は、受注した120億ドルの復興契約を完成することを約束する。しかし、治安の悪化は進み、何が起きるかわからないのに関わらずいつづけなければならぬ状況に各社はいらだっている。スケジュールの遅れさらには中止を認める契約への変更を求める企業もでてきた。
イラク侵略前に、米国はただちにイラクを復興すると誓った。しかしイラクのインフラの、長年の怠慢の過小評価、略奪による損害は、復興を気が重い任務に変えた。建設のペースは、政治情勢や国防省の官僚的調達プロセスが障害となったが、建設各社はファーストトラックの仕事を実行し、官民双方から困難ななかでの成果として評価されている。しかし、十分ではなく、復興目標は電力・原油など重要な分野で未達成となっている。予想外に増加している暴力は、建設スケジュールを遅らせ、治安予算を急上昇させた。
次段階の復興プロジェクトは現在、実際の建設工事を求めるタスク発注が出始めており、多くのデザイン-ビルド契約はデザイン・ステージにある。国防省の統計によると、6月17日現在、3億3300万ドルが、実際にProgram Management Officeの管轄下にある契約では、費やされたにすぎない。
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Hitz日立造船、環境PFIを拡大へ
今年度7件の環境PFI全てに応札を予定
環境分野でPFI案件が相次ぎ動き出している。Hitz日立造船では環境事業の基盤強化のためPFIへの取り組みを活発化させており、今年度予定されている環境PFI案件全てに応札していく考えだ。

 日立造船は環境プラント事業を主軸として展開しているが、ごみ処理施設の発注量は、ピーク時の年間1万2,000トンから、4,000トン前後へと3分の1に市場が縮小している。今年度もごみ処理設備の発注量は、18件3,900トン程度の発注が見込まれている。
その中で日立造船は、大阪・東淀工場(ストーカ炉:400t/d)、北海道・北しりべし(ストーカ炉197t/d)、栃木県・佐野市(流動床炉:128t/d)の3件を受注しており好調なスタートを切っている。
一方、市場が縮小するなかで最近ではごみ処理施設や浄水場整備など環境PFI案件が相次いで動き出している。具体的には、名古屋市・鳴海清掃工場、島根県益田広域処理組合、千葉県・江戸川浄水場、埼玉県・大久保浄水場、浜松市新新清掃工場、北海道・最終処分場などのPFI案件が出てきている。こうした状況に対応して日立造船は「これら全ての環境関連PFI入札に参加する」(環境・鉄構事業本部第2営業本部・仁頃健太郎部長)としており、積極的にPFI案件を取りに行く構えだ。

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タイNPCとトーヨータイ、メンテ合弁企業設立
 タイのNational Petrochemical Co.(NPC)はトーヨータイ(TTC)とメンテナンス・エンジニアリングサービス合弁企業NPT Maintenance Engineering Serviceを設立した。資本金3万バーツ(7.32万ドル)、60%をNPC、40%をTTCが出資する。事業範囲はメンテナンス・デザイン・エンジニアリング・建設・オペレーション・機器供給・倉庫管理、生産管理も提供する。TTCはタイ最大のコントラクターItalian-Thai Developmentと東洋エンジニアリングとの合弁企業。
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千代田、ラスガスULNG第5系列を受注
 千代田化工建設はSnamprogetiとの共同で、カタール・ラスラファン液化天然ガス(ラスガスU)向けLNGプラント第5系列を受注した。受注額は約700億円。
同プロジェクトは、カタールのガス田「ノースフィールド」(推定埋蔵量900Tcf)のガスをLNGとするもので、千代田化工建設とSnamprogettiが昨年12月に完成させた第3系列および現在建設中の第4系列に隣接して建設するもの。LNG生産能力は1系列あたりでは世界最大規模の470万t/y。プラントの完成は2006年末の予定で、LNGは2007年第1四半期から出荷される。
千代田化工建設は、同プロジェクトのFEED業務を実施しており、これに続き随意契約ベースで受注が決まった。昨年末に完成した第3系列プロジェクトでの千代田グループのプロジェクト遂行能力、および他のカタールプロジェクトでの実績が高く評価されたとしている。
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福建エチレン、EPCテンダーを発行
 FPCL(福建石化=福建省とSinopecの合弁)とExxonMobil・Saudiaramcoの合弁福建石油石化プロジェクトは2000年来延期されていたが、前号で述べた生産期限設定報道に続いて、具体的な進展がECN誌などで報じられている。このプロジェクトの構成はエチレン80万t/y、PE45万t/y、PP30万t/y、製油所拡張400万t/y→1200万t/yであり、BTX計画もある。Sinopecの設定した2007年稼動(CW誌前号参照)に対して、製油所拡張がFPCLが07年末ないし08年、ExxonMobilはプロジェクト完成は早くても2008年としている。
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編集後記
○…プロ野球の1リーグ化が急進展している。2リーグ制設立は野球界あげての大事業であった。2リーグになったときの名鑑をいまだに覚えているが、当時のプロ野球に加え、都市対抗野球の名選手がプロ野球に参戦しており、彼らが選手監督としてプロ野球を支えてきたのはそんな昔ではない。
1リーグ化は野球人・野球ファンあるいは野球場提供などでプロ野球を支えいる自治体の意向を全く無視して進められている。オーナー会議を支配している老人達が経営の論理だけで野球の縮小均衡を進めているのは真に悲しい。そもそも球団を減らしたからといってうまく行くと考えるのがおかしい。ほとんどの球団は企業の広告媒体でしかなかったというのが現実だ。こうしたビジネスモデルはすでに崩壊している。人気と儲けを独占している某球団は球団を親会社成長の手段としているのであり、他球団が真似をできるビジネスモデルではない。
プロ野球だけではない。社会人野球も同じ立場であり、広告媒体の意味がなくなり多くの企業が撤退している。世界第2位の野球大国の将来をどうするのかが問われているのだ。もっとも野球だけではない。日本のスポーツの大半が企業スポーツだった。広告の媒体あるいは社員の士気向上などの目的はすでになくなった。新たなスポーツ振興の枠組みが求められている。

○…7月初旬の東京の暑さは異常だった。35度以上の温度が数日続いた。暑さでイライラする上に、連日、不可解なニュースが社会面を賑わし、またまた不愉快になる。
6月に佐世保市の小学校で6年生の女子が同級生をカッターナイフで殺害する事件が起こった。7月に入ると今度は新潟・三条で小6の男児が柳刃包丁で同級生に切りつける。ともに殺意を持って刃物を学校に持参したという。
新宿で中2の女子が5歳の男児を5階から投げ落とすという事件もあった。子供たちがおかしい。我々の理解の範囲を超える。大人の社会がおかしくなっている反映か?
けれど、これら事件もすぐ風化する。原因究明、対策・対応がよく練られないまま忘れ去られる。忘れるというより、マスコミが次から次と起こる事件を追うのに忙しくなってしまうからだ。現象が特異だからそうなる。
政治・経済でもしかりだ。目くらましのように次から次へ繰り出される話題で根本問題は解明されないまま。
イラク人質事件は4月のことだ。自己責任で終わったのか? 議員の年金未払いなどは「いろいろ」で解決したのか。5月の小泉首相再訪朝、6月サミットの評価は?
ついきのうのことだが、早くも忘れ去られようとしている。暑さは気候ばかりではない。

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