EnB ○○号 目次
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■EYE
省エネプログラムマネージャー詳細へ

■INTERVIEW
JFEエンジニアリング代表取締役社長 土手重治氏
エンジニアリング会社として最適組織に
海外展開強化に向けて体制を整備

■REPORT
天然ガスハイドレート開発の現状を見る詳細へ


■FORUM
俄のはかなさ

■TOPICS
三井造船、ガスエンジン市場に参入詳細へ

佐藤工業、下水汚泥で新技術開発

経済省、外国公務員贈賄防止指針を公表詳細へ


■GLOBAL Business
・米国コントラクター売上高、2003年も減少詳細へ
石炭火力とLNGに期待
変化が進む国内建築分野
国内重建設市場は好調
好調な海外市場
企業動向
経営環境の変化
・中堅米国エンジニアリング企業、イラクにオフィス開設
・Uhde、Inventa-Fischerを買収

■NEWS FLASH
・住友化学・RabighプロジェクトでFWがPM詳細へ
・ササクラ、サウジ海水淡水化リハビリを受注
・三菱重工、メキシコTula発電所リハビリを受注
・NEXI、ツバンPJおよびイラク向けで保険引受け
・三菱商事、シンガポール向電力ケーブル
・丸紅、比大型地熱発電改修で追加PJ受注
・IHI、北京の地下鉄工事向けシールド掘進機3基受注
・日立造船、北海道向けごみ焼却炉正式受注
・三井造船、マカオDE発電向け脱硝装置を完成
・川崎重工、モロッコ向けセメントプラントを引き渡し
・新日鉄、アキュメントリクスに資本参加
・横河電機、独大手化学メーカーと優先供給契約
・Project News詳細へ

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■Asia Business Report
熱闘!!アジア工業団地秘録
「住商拓く」いざ中国へ
加藤 隆

■エンジニアリング・ダイジェスト

■EDITORIAL 詳細へ

EnB ○○号 表紙

 

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省エネプログラムマネジメント
 ロシアが批准しないことで発効が遅れている京都議定書だが、発効前から議定書に示された日本の温室効果ガス排出量の削減目標は達成不可能ということが明らかになってきた。
経済産業省の諮問機関である総合資源エネルギー調査会需給部会が前回出した2010年のエネルギー需給見通し(暫定版)では、2010年段階でエネルギー起源の二酸化炭素排出量は1990年に対して1,300万炭素トン上回るという結果を出していた。比率にすると5%増ということになる。地球温暖化対策推進大綱では、エネルギー起源CO2排出量を90年比プラスマイナスゼロと設定していたので、目標を達成出来ないということになる。
ところが今回、経済産業省は追加対策を行うことで、この目標を達成できるという見通しを新たに出した。その追加対策というのは様々あるが、基本の考え方としては需要面でのエネルギー原単位の改善ということに尽きる。要するに省エネだ。
日本はオイルショック以来、エネルギー効率の向上進め、世界トップクラスの効率的な社会を作っているといわれていたが、最近はそのエネルギ−効率も低下している。現在でも省エネのポテンシャルは極めて大きいようだ。
例えばコンビナートではピンチテクノロジーを複数の事業所間で適用すると大きな省エネが可能というのはエンジニアリング会社が提案した話。千葉コンビナート全体のポテンシャルで石油換算60万klの省エネが可能というのだから大きい。経済省では実際にはその2割程度が可能と考え、全国11カ所でこれに取り組んでいく。それだけで100万kl以上の省エネになる。またそれ以上に大きいのが高効率機器の導入・普及、さらに交通システムの体系の見直しによるエネルギーセービングだ。ここまでくると、まさにプログラムマネジメント的な視点が求められるようになる。
省エネとは知恵という資源によって新たなエネルギーを産み出すようなものだ。その省エネを進めていくにはプログラムマネージャーがベースで活躍していけるような形が望ましい。そのためにも人材の育成・教育が必要となるだろう。
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天然ガスハイドレート開発の現状を見る
 中小規模天然ガス田の開発手法として、天然ガスハイドレート(NGH)が注目されている。三井造船が以前からNGHチェーンの構築に向けて技術開発を進めているが、三菱重工業、JFEエンジニアリングもNGH製造設備開発を手掛けている。

中小ガス田開発でNGH
天然ガスの輸送はパイプラインでガスそのものを運ぶか、極低温・高圧下で液化しLNGとして船舶で輸送するかのいずれかで行われている。パイプラインは敷設費用が嵩むが、井戸元ではガス精製や調整、圧送設備などで済む。一方LNGは液化しているためカロリーベースで大量のガスを輸送することができるが、LNGプラントで大量のエネルギーを消費してしまう。欧米などではこれまで、パイプラインによる輸送が主役であったが、ガス需要の増加やガス供給ソースの多様化のためLNGの導入が増えている。
一般的に、LNGはガス田から消費地まで5,000km以上の遠距離で、海を隔てている場合に選択され、パイプラインは陸続きで比較的ガス田と消費地が短い場合に採用されている。いずれの場合も、ガス田は埋蔵量の大きい、大規模ガス田が活用されている。
日本の場合、ガス田は国内にわずかしかなく、広域パイプラインも整備されていない。殆どすべてがLNGで海外から調達している。調達先はアジアおよび中東地域となっている。
だが、世界のガス田のうち、利用できる大規模ガス田は全体の20%以下しかない。一方、埋蔵量3兆立方フィート(3Tcf)以下の中小ガス田は全体の80%を占め、埋蔵量ベースでは40%を占める。これらのガス田の開発はこれからの問題であり、経済性が見込める開発手法が今後求められてくる。天然ガスハイドレートはその一つとして技術開発が進められている。
NGHは、メタンやエタン、プロパンなどの分子を、水分子が籠上に取り囲んだ形の水和物であり、1m3のガスハイドレート中にはメタンガス170Nm3が含まれている。また、ガスハイドレートは低温・高圧条件下で生成されるが、LNGのようにマイナス162℃というような極低温は必要ない。また生成されたNGHはマイナス30℃程度で、大気圧下でも保持することができるなど、生成、輸送面での冷熱エネルギー消費量がLNGに比べて少なくてすむ。
厳密なコスト計算はこれからだが、大雑把にいうと、LNGに対して全チェーンを通じて約20%程度のコストダウンになる可能性があるとされている。また投入エネルギー量で比較すると、LNGに対して約30%程度少なくてすむと見られている。

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三井造船、ガスエンジン市場に参入

1,000kW、世界最高効率ガスエンジンをダイハツと共同開発
高効率型の登場で、急速に市場が拡大しているガスエンジン分野に三井造船が参入する。ダイハツと共同で出力1,000kWクラスのガスエンジンでは世界最高効率となる42.5%を達成し、受注活動を開始する。
今回開発したガスエンジンは、ダイハツディーゼルの「DK20シリーズ」をベースに、三井造船が電子制御式燃料噴射、希薄燃焼制御、ノッキング制御などの技術を盛り込んだもの。
経済産業省からの交付金を得て、2001年度から「エネルギー使用合理化技術戦略的開発/熱電独立可変ガスエンジンシステムの研究開発」をテーマとして、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と三井造船の共同で、「高効率・高出力ガスエンジン」「排熱エネルギー動力回収システム(TCS)」「熱電独立可変制御システム(排気再燃バーナ・ボイラシステム」の開発を行った。2003年度で実用化開発フェーズを完了、その一部である高効率・高出力ガスエンジンを市場投入することとした。

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経済省、外国公務員贈賄防止指針を公表

企業の自主・予防アプローチを支援
経済産業省はこのほど、外国公務員贈賄防止指針を公表した。不正競争防止法11条で規定されている外国公務員贈賄罪について、国民の国外犯処罰を導入する「不正競争防止法の一部を改正する法律」が5月に公布されたことに伴い、企業における自主的および予防的アプローチを支援するのが目的だ。 

5月26日に公布された改正不正競争防止法は、国際商取引に関して営業上の不正の利益を得るために、外国公務員に対する贈賄を禁止するもので、2005年1月1日からは日本人が外国で行った不正行為に対しても処罰の対象となる。
不正競争防止法第11条第1項は「何人も、外国公務員に対し、国際的な商取引に関して営業上の不正の利益を得るために、その外国公務員等に、その職務に関する行為をさせ若しくはさせないこと、又はその地位を利用して他の外国公務員等にその職務に関する行為をさせ若しくはさせないようにあっせんをさせることを目的として金銭その他の利益を供与し、又はその申し込み若しくは約束をしてはならない」と規定している。
また、これに違反した場合の処罰は3年以下の懲役または300万円以下の罰金と規定されている(第14条・第15条)。

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米国コントラクター売上高、2003年も減少
 恒例の米国コントラクター上位400社ランキング2004年版が発表された。2003年のコントラクト売上高によりランクされている。コントラクター400社総計の国内売上高は1665億3千万ドルと前年比4.7%と昨年に引き続き減少となった。しかし海外は268億2千万ドル、前年の36.7%増となった。その結果合計では1933億5千万ドル、前年の0.5%減となった。新規受注は0.7%の微増となった。
ランキングの基準となる数字にはプライム建設契約、合弁事業のシェア分、下請契約、デザイン-ビルド契約の建設部分、リスクがゼネラルコントラクターと同様な場合のリスク付きCMが含まれる。また、建設契約のスコープにスペック指定・調達の主責任をもっている機器調達金額が含まれる。
コントラクター各社は事業の点検・再構築を図っている。国内市場は多くの分野で市場が軟化したものの、ビジネスチャンスも生まれている。状況は厳しいが仕事はある、しかし各社はうまく立ち回ることでビジネスチャンスをつかむことが可能となっている。2004年に入っても、好転の兆しは見えない。しかし大部分の会社は、なんとかやっているという。
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住友化学・RabighプロジェクトでFWがPM
 住友化学のサウジアラビアRabighプロジェクトで、FosterWheelerがプロジェクト・マネジメントサービスを手掛けることとなった。サウジアラムコおよび住友化学から受注したもので、契約では、12ヶ月のFEED業務、資本および運転コストの評価、入札パッケージの準備を行なうとしている。
住友化学とサウジアラムコは先月、Rabighでリファイナリー/石油化学統合コンプレックス開発計画「Rabighプロジェクト」でMoUを締結。フィジビリティスタディ(FS)を開始、2005年末までにFSを終了する予定だ。
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Project News

・吉林のHDPEプラント、Uhdeが受注
・蘭州、大慶のPEスウィングプラントはUNIPOL
・インドIOC、ABBLummusプロセスを採用
・オマーン石油、Soharでエチレンプラント計画
・バーレーンでLPGリバンプ
・Linde、サウジαオレフィン受注
・Sabic、Honywellに計装設備発注
・千代田〜大宇、イラン・ガスPJに参加へ
・ペトロブラスがPPプラントを計画
・リオ・ドセ、酸化アルミプラント建設へ
・協和発酵、イソノナン酸を増産へ
・4件のごみ処理プロジェクト

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編集後記
○…現在イラクに派遣されている自衛隊を国連決議に基づく多国籍軍に衣替えしようという動きが本格化している。
自衛隊の自己完結型の復興支援は、現地の要望に応じて、若干修正せざるを得なかった。小規模・コスト高のものに留まっており、治安の悪化時には停止せざるを得なかった。必要なのはイラク人自身による復興である。自衛隊が自己完結型である限りほとんどやることがない。
イラク人にとって日本は経済大国、民間企業の技術力である。70年代末〜80年代初に生活・産業インフラを整備したのは日本であった。日本の民間企業はいつ戻るかという期待でありその魁としての自衛隊であり、現時点ではもはや引き上げることも不可能となっている。
寺島実郎氏が論座6月号で、自衛隊には、民生協力の専門部隊がなく、限界があるという現実を指摘、経済協力や産業再生、インフラ再構築、治安確保、救助、医療などの専門スキルが不可欠とし、国際民生協力のための「国際平和協力隊」の創設を訴えている。
自衛隊は自己完結型から「軍民協力の専門組織」に変貌させねばならない。建設業界・エンジニアリング業界・プラント業界の協力のもと、イラクのリソースを最大限に生かす復興スキームが必要だ。

○…梅雨入りした。つゆ入りは入梅とも書く。都会で生活していると梅雨のありがたみを感じることは殆どない。春夏秋冬の季節それぞれに好みはあろうが、「梅雨の時期が大好き」という声はあまり聞かない。かえって、うっとうしい時期という感じが大方だろう。永井荷風のように梅雨が大好きという人もいることはいるらしいが…。
旅行、登山、スポーツ好きな人、ゴルファーなどにとっては、折角の土日が「梅雨空」だと、梅雨が恨めしくなる。だが、いうまでもなく梅雨は大地の恵みを得るためには大事な時期だ。「空梅雨」は環境を狂わせる。とはいうものの「梅雨明け」、「梅雨の晴れ間」はほっとする。しかし、それもこれも梅雨があったればこそだろう。
ところで、その「梅雨」だが、なぜ「うめ・あめ」と書くのだろう。そこで辞書を開いてみた。「梅雨」は六月頃(陰暦では五月)降りつづく長雨、五月雨ともいうとある。だから「五月雨を集めて早し最上川」ともなる。陰暦五月の異称は「梅の色月」だ。そういえば梅干用の色ついた梅が出回っている。
黴雨とも書く。じめじめとかびの生える時期の雨、うっとうしい時期を現している。「うっとうしい」ことにも意義があることもある。避ければいいというものでもない。そう思えば、梅雨空も楽しめる気がしてきた。○…梅雨入りした。つゆ入りは入梅とも書く。都会で生活していると梅雨のありがたみを感じることは殆どない。春夏秋冬の季節それぞれに好みはあろうが、「梅雨の時期が大好き」という声はあまり聞かない。かえって、うっとうしい時期という感じが大方だろう。永井荷風のように梅雨が大好きという人もいることはいるらしいが…。
旅行、登山、スポーツ好きな人、ゴルファーなどにとっては、折角の土日が「梅雨空」だと、梅雨が恨めしくなる。だが、いうまでもなく梅雨は大地の恵みを得るためには大事な時期だ。「空梅雨」は環境を狂わせる。とはいうものの「梅雨明け」、「梅雨の晴れ間」はほっとする。しかし、それもこれも梅雨があったればこそだろう。
ところで、その「梅雨」だが、なぜ「うめ・あめ」と書くのだろう。そこで辞書を開いてみた。「梅雨」は六月頃(陰暦では五月)降りつづく長雨、五月雨ともいうとある。だから「五月雨を集めて早し最上川」ともなる。陰暦五月の異称は「梅の色月」だ。そういえば梅干用の色ついた梅が出回っている。
黴雨とも書く。じめじめとかびの生える時期の雨、うっとうしい時期を現している。「うっとうしい」ことにも意義があることもある。避ければいいというものでもない。そう思えば、梅雨空も楽しめる気がしてきた。

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