アサヒ環境システムが名古屋で行っている廃棄食品リサイクル事業。月に1200トンの廃食品を処理する大規模な食品リサイクル事業は国内最大規模であり、そのプラント建設は大規模化に伴って予期しなかった事象への対応の連続だった。設備を担当した千代田工商は、客先のアサヒ環境システムとの共同作業でその対応にあたった。
アサヒ環境システムが2001年に稼働させた「名古屋オーバニックバイオセンター」。受入れた食品廃棄物は、すり潰し機にかけられたのち、脱水、一次発酵して堆肥などにリサイクルするもの。国内の食品リサイクルプラントとしては最大の設備だ。デパートやスーパーマーケット、食品工場など数十社からの廃棄物に加え、名古屋市の小学校からの廃棄物など月1,200トンを受け入れている。
食品リサイクルは、2001年の「食品リサイクル法」の施行により注目されることとなった。だが、リサイクルの形として堆肥化や家畜飼料化ぐらいしかない。それらは既に飽和した市場であり、そのなかで大量に排出される廃食品のリサイクル品が流通する余地が少なく、しかも廃食品リサイクル品は、堆肥として品質面に問題があるため、リサイクル事業としては成り立ち難いのが実情だ。
名古屋オーガニックバイオセンターでは、大量に廃食品を受け入れることで、処理委託費による収入で事業を成り立たせようとしている。
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