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三菱重工業、近畿車輛と海外鉄道PJで提携



 三菱重工業株式会社と近畿車輛株式会社は、ターンキー方式の鉄道輸出プロジェクトの受注、製作を共同で行うことで業務協定を締結した。海外の鉄道プロジェクトを念頭においた提携は国内の鉄道車両業界ではこれがはじめて。
 今回の提携は、三菱重工の交通システムのターンキープロジェクト取りまとめ能力と、近畿車輌の車輌設計と製作能力を相互活用することで、輸出鉄道案件の受注を促進することが最大の目的。両社は今後、東南アジア各国で鉄道建設が活発化、市場の拡大が期待できると見ており、両社ともに輸出プロジェクトの成約に注力していく考え。
 また、両社は受注後の業務でも相互協力によりコストダウンをはかり、利益の拡大に努めるとしている。
 具体的な業務提携内容としては、海外におけるターンキープロジェクトの共同受注および共同製作のほか、O&M事業の共同実施や資材の共同購入などを盛り込んでいる。さらに、技術交流を通じて互いの設計力、生産性の向上を図るとともに、次世代向け車両の共同研究を推進、その成果を織り込んだ営業活動を展開する方針。
 フィリピンやタイなど東南アジア諸国では鉄道建設に力を入れており、今後も多くのプロジェクトが期待されているものの、欧米の有力企業が統合再編で力を強めている。今回の提携により両社は、これに対抗していく。