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神戸製鋼、イタリアからセメントプラント受注
欧州向け受注は日本初



 神戸製鋼は、イタリアの大手セメントメーカーであるイタルティグループ向けに、セメントプラント新設工事を受注した。同社カルスコ工場にNSPキルン方式のクリンカ生産能力3,600t/dのプラントを建設するもので受注額は約50億円。日本のセメントプラントサプライヤーが欧州向けに受注するのはこれが初めて。
 カルスコ工場はミラノの東50kmに位置しており、現在は4系列の半湿式焼成設備が稼動している。今回のプロジェクトは、これをNSPキルン1系列に転換し、さらに付帯設備の改修も行うもの。神戸製鋼は独シーメンス、伊FMコンストラクション、日商岩井イタリアとの4社コンソーシアムで受注したもので9月に着工、2003年春に完成の予定。受注範囲は、原料ミルからNSPキルン、クリンカークーラー間での設計、機器製作、調達、輸送、据付工事、試運転まで。このうち機械部分に関しては神戸製鋼とFMコンストラクション、日商岩井イタリアの3社が担当し、電機部分をシーメンスが請け負う。土建工事に関しては、イタルティが別途手配する。
 今回の受注は、神戸製鋼が開発したNew−DDプロセス(二段燃焼、脱硝プロセス)を採用する。同プロセスは従来のDDプロセスの燃焼性と低NOx性を工場させたもので、欧州内での厳しい環境規制への対応力が評価されたものとしている。