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石油公団、GTL実証プラントを建設へ
CO2も原料化するプロセスを開発、2002年度完成を目指す



 石油公団は、CO2も原料として使用できるGTL(Gas to Liquid)プロセスを開発、来年度にも10b/d規模の実証プラントの建設に着手し、2002年度の完成を目指す。通産省の平成13年度概算要求のなかでGTL関連として22.3億円が計上されており、そのうち約13億円が研究開発および実証プラント建設に充てられる予定だ。
 石油公団では現在、中小規模ガス田の開発促進を目的としたGTL技術開発を石油資源開発、千代田化工建設、コスモ石油とともに進めている。開発中のGTLプロセスは通常のものと異なり、CO2も原料として使用するというもので、温暖化ガスの排出抑制にもつながる。そのため、原料ガスの改質、および合成触媒の開発を中心にプロセス開発を進めてきた。
 既に、海外ではShellがマレーシアにGTL商業プラントを運転しているほか、南ア・サソール社がナイジェリアなどでプロジェクトを計画。さらに、シントロリュームやレンテックなどベンチャー企業もプロジェクトを進めている。しかし、これらのプロセスは比較的大規模ガス田に適したものであるため、公団ではアジアに点在する中小規模のガス田にも導入できるプロセスを開発、将来的に実ガス田での導入・普及を目指し、来年度から実証プラントの建設に着手する予定だが、プロジェクトの詳細に関しては今のところ決まっていない。