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三菱電機など、タイ・バンコク地下鉄を受注
受注額4億ドル、延長計画の受注も狙う



 三菱電機および三菱商事、仏アルストームの3社コンソーシアムは、タイのバンコク地下鉄から地下鉄車輌および地上設備一式を受注した。受注額は10年間のメンテナンス契約を含み4億ドル。三菱電機がアルストムとコンソーシアムを組むのは初めて。
 同プロジェクトは、バンコク市内のファランポーンとバンスーを結ぶ総延長約20kmの環状線を建設するもので、2003年に運行を開始する予定。今回、3社が受注したのは、3両連結21編成分の鉄道車両および信号・通信機、変電設備、自動改札機など電気設備一式。アルストムが車体を建造し、三菱電機が車輌電機品と車輌とりまとめ、三菱商事がファイナンス・アレンジをそれぞれ担当する。これまで、三菱電機とアルストムは鉄道分野ではコンペティターであり、両社がコンソーシアムを組むのはこれが初めて。同プロジェクトは延長20kmの間に18の駅が設置されるが、こうした発進停止の多い鉄道システムは三菱電機が得意であるため、初めてコンソーシアムを形成、独Siemensおよび加ボンバルディアとの競争の末、受注に成功した。
 同プロジェクトでは、トンネル工事など土木工事に対して円借款が供与されているが、今回は円借款の対象外。JBICなどにファイナンスを要請していく。なお、三菱電機は98年に同プロジェクト向けのエレベータ419台を受注しており、さらに将来、延長計画もあることから継続受注を狙っていく。