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三菱重工・日立製作所が圧延機で合弁
2002年の事業統合も視野



 三菱重工業と日立製作所が製鉄機械で広範な提携を行なうことで合意した。10月にも合弁会社を設立する。両社が得意とする圧延設備を統合することで、海外メーカーとの競争が激しくなっている国際市場での巻き返しを図るのが目的。
 両社はまず、三菱重工業の得意とする熱間圧延設備と日立製作所の冷間圧延設備の技術を結集して鉄鋼フラット製品の圧延設備と高付加価値プロセス設備を対象とした海外向けのエンジニアリング合弁会社を10月をめどに設立する。所在地や資本金規模などは未定。また社長は三菱重工業から出すことになっているが、代表者名は未定。従業員は当初30人程度でスタートする。その後、2002年には設計や製造部門の統合も検討していく。これにより、独SMS・デマーグに次ぐ世界第2位の製鉄機械メーカーとなるという。
 製鉄機械の世界市場は、新規案件が少ないうえ、欧州では相次ぐ統合再編で製鉄機械メーカーが巨大化して競争力を高めている。また、韓国メーカーも政府金融の積極的な支援をバックに世界の製鉄プロジェクトでシェアを延ばすなど、一段と競争状態が激しくなっており、そのなかで、日本の製鉄機械メーカーが案件を失注することが相次いでいる。今回の両社の提携が他の製鉄機械メーカー再編の呼び水となる可能性もある。