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TEC、イラン向け第4アロマ・プラント受注
世界最大級、韓・信和建設など約430億円で



 東洋エンジニアリング(TEC)は韓国の信和建設、イランのSazeh Consultants両社との国際コンソーシアムでイランの国営石油化学公社(NPC)から世界最大級の第4アロマティクスプラントを受注した。同プロジェクトはNPCがバンダル・アサルイエ地区に計画しているものでベンゼン43万t/y、パラザイレン75万t/y、オルソザイレン10万t/yを生産する。コンソーシアムの受注金額は約430億円。TECの役務範囲は設計、機器資材の調達、工事スーパーバイジングでプラントの完成予定は2004年6月となっている。
 この第4アロマティクスプラントは、NPCが将来の石油化学製品の内需伸長に対応するため1997年に発表した20カ年増強計画(総額30億ドル超、合計30以上の新規プロジェクト)第3フェーズの中で重要案件に位置づけられているもので、100%子会社であるボルゾエ石油化学が運営主体となる。今年4月に国際入札が行われ、日本や欧州、韓国などの6グループが応札、TECの芳香族プラントでの豊富な実績や価格競争力が決め手となって三井物産の協力で受注に成功した。NPCの増強計画のうち、既に入札が行われた10案件は欧州勢が受注をほぼ独占しており、今回のTECの受注成功は欧州勢に対する巻き返しの第一弾となる。イランのプラント市場では、NPC以外にも多数の新規案件があるところからTECは引き続き、積極的な受注活動を展開していく。