EnB10号目次へ


日揮、得意分野のガス関連で積極攻勢
上流から下流までの“一貫体制”構築へ



 日揮は得意分野のひとつであるLNGなどガス関連分野の強化拡充を図るため、ガス田開発などの上流からLNG生産基地など下流までのあらゆるプロジェクトに対応できる“一貫体制”の構築に取り組む。これは「ガスの時代」(重久吉弘社長)の21世紀を迎え、LNGを中心にガス関連の新規設備投資案件が世界各地で相次いで計画され、事業機会の拡大が見込めることによる。ガス田開発などの上流部分では「欧米企業とのジョイント」(増田日出雄常務)も検討、技術競争力の強い得意分野で積極攻勢をかけ、世界の“ビッグ5”入りを目指して企業体質の強化などを図っていく。
 日揮は2000年3月期で「勝てる分野で確実に受注できた」(増田常務)結果、国内569億5,400万円、海外1,545億1,900万円の合計2,114億7,300万円(前期比19.4%減)の受注を確保した。中でもガス処理関係工事の受注は1,131億200万円と前期に比べ259億8,900万円の大幅な増加となった。その代表的な案件が米KBRなどとのコンソーシアムで受注したマレーシアLNGティガのマレーシアLNG第3期プラントで、日揮グループの受注額は同プロジェクトだけで約750億円にのぼっている。
 なお、2001年3月期もガス関連分野を中心にアジア、中近東、北アフリカ、中南米などで「夏から秋にかけてEPCのビットがかかる」(増田常務)案件が見込めるところから2,500億円の受注を見込んでいる。