フィリピンのフィリピン・オレフィン・コーポレーション(POC)、バターン・オレフィンズ・アンド・ポリマーズ・コーポレーション(BOPC)、JGサミット・ペトロケミカルズ(JGSP)3社のプロジェクトが一本化、新たに建設されるオレフィンセンター「バターン・ナフサ・クラッカー」に統合される可能性が強まってきた。業界筋によると、POCとBOPCは両社が個別に計画してきたプロジェクトを統合、「バターン・ナフサ・クラッカー」に一本化することで既に合意しており、そこにJGSPも参画する方向でほぼ合意したと言われる。「バターン・ナフサ・クラッカー」はエチレン年産70万トンへのスケールアップなどが検討されているため、これまでプロジェクト毎に進められてきた商談が仕切り直しとなり、コンソーシアムの見直しも行われそうだ。
フィリピン初となるエチレンプラント計画は当初、一緒にプロジェクトを進めていたPOCとBOPCがオレフィン価格などを巡って対立、それぞれ独自の建設計画を打ち出し、それにJGSPが加わって三つ巴の形となっていたもので、3プロジェクトの統合は政府の指導などによるものと言われる。これまでBOPCプロジェクトに千代田化工建設〜日揮、韓・現代エンジニアリング、JGSPプロジェクトには三菱重工業〜ABBルーマス、東洋エンジニアリング〜ABBルーマス、日揮〜S&W、KBRなどがそれぞれ応札すると見られていた。
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