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前号で一部既報のトルコ・エレリ製鉄所冷延〜スラブCC商談が動きだした。5月23日に各コントラクターを招請し、国際入札が行われる。 この商談では、冷間圧延設備に石川島播磨重工業、日立製作所、酸洗設備に新日本製鐵、NKK、ブリキ焼鈍設備にNKK、川崎製鉄がそれぞれ参加する。ドイツ勢サプライヤーの顔ぶれは不明だが、おそらくシュレーマングループや中東に強い伊ダニエリなども参加するものと思われる。 また、社長交代で一部から先行きが危ぶまれていた後続商談であるスラブCC商談も継続される。当初、顧客側では高炉+スラブCCを想定していた時期もあったものの、日本勢が提案していた電炉プロセスを採用。プロジェクトのフォーメーションは電炉:新日鉄、スラブCC:住友金属工業〜住友重機械工業、熱間圧延設備:三菱重工業で日本勢を形成。スラブCCでは住友連合が4基目の中厚スラブ連鋳受注を狙う。ドイツ勢ではこれにもSMSが応札の見込みだ。 日本のサプライヤーサイドでは、前社長・現社長双方に深く食込んでおり、今回日本勢受注の可能性はかなり高い模様。SMSは、買収したデマーグ・ミラノの工場を活用し、価格勝負に出るものと予想される。日本勢の一部では「エレリは割とよく日本製の機械を買っており、今回も希望はある」と楽観的に見ているようだ。 |