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EEEE21プロジェクト

北方4島を再生可能エネルギーの日露共同管理基地に
風力―水素―燃料電池ハイブリッド・システム構想



 21世紀を目前に控えた我が国では、ますます増大する温暖化ガスの排出、なかなか改善が進まない環境汚染、深刻な原発の安全管理の実態、良案のない核廃棄物処理問題などが表面化している。そうしたなか、日本の長期的なエネルギー供給に不安を覚える各界の科学技術者が昨年末に“チームEEEE-21”(本誌4月1号)を結成、その後、ロシア、カナダのエネルギー問題のエキスパートも加えて国際的な研究グループが形成された。現在、米国からの参加を打診中である。
 筆者などは1988年に平田東大教授(当時)を中心に広域天然ガス・パイプライン研究会(事務局・三菱総合研究所)を設立。その当時から、通産省の総合エネルギー調査会需給部会の長期エネルギー需給見通しに疑問を投げかけてきたが、最近になって漸く、深谷通産大臣のお声がかりで、2010年までに原発をさらに20基増設という国の方針を見直す動きが出てきた。