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トルコ・エレリ製鉄所CC商談、具体化のめど立たず
社長交代でプロジェクトにブレーキか



 トルコ・エレリ製鉄所が計画している熱間圧延設備〜スラブ連鋳機導入のプロジェクトは、まだ進展が見られていない。同じく導入を計画としている冷間圧延設備〜酸洗設備導入は行われる見通しだが、そのあとの上流工程はキャパシティすら決まっていない状況が続いている。
 このプロジェクトは、高炉+スラブCCの導入を客先が希望しているが、日本のサプライヤーサイドは電炉ミニミルを推奨するなど、製鉄プロセス自体まだ意見がまとまっていない。現状では高炉プロセス導入の可能性大だが、最近エレリの社長が交代し、冷延プロセスの導入は実施すると公言しているものの、熱延プロセスの見通しは立っていない。
 しかし、日本のサプライヤーサイドでは「トップが交代しても、エレリは前の社長の路線をわりと忠実に引き継ぐところがある。トップの交代はプロジェクトに影響ないだろう」と楽観的だ。商談は今年秋口から冬にかけて引き合いが出される見込みだという。
 同プロジェクトでは、住友金属工業〜住友重機械工業が4基目のQSP受注を狙っているほか、三菱重工業も応札の構えを見せている。電炉ミニミルのプロセスが採用された場合「商談は重工対SMSの一騎討ちになる」と指摘する関係者もいる。