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EEEE21プロジェクト

ロシアとアジアを結ぶエネルギーブリッジ構想
日本とロシアの協力体制で推進を

エフゲニー・ヴェリコフ



 エフゲニー・ヴェリコフ博士は1971年からクルチャトフ研究所所長の要職にあり、1974年には科学アカデミー会員、1977年には科学アカデミー副総裁に就任した、ロシア科学界の中枢人物である。原子力から天然ガスまでの幅広い分野で指導力を発揮するとともに、国際熱核融合炉計画(ITER)理事会の議長を務めるなど、原子力エネルギーの防災計画の分野で国際的に活躍している。特に近年では、チェルノブイリ原発事故の処理に陣頭指揮にあたったことで知られ、また核戦略、軍縮政策のまとめ役としても活躍中である。ヴェリコフ博士は、昨年11月に大蔵省財政金融研究所で「21世紀における世界のエネルギー動向とロシアの役割」をテーマに講演を行なった。ここではその概要を紹介する。