総合ソリューション展開を目指す
三菱電機は、上下水道分野で総合ソリューション展開を目指す。電機分野だけでなく、機械・建設分野まで含めた幅広い視点で、広域化対応や民間委託、維持管理から省エネ・環境対応、危機管理まで各種のシステムを提案していく。
ニーズは総合ソリューション
上下水道では、一部を残して建設フェーズがほぼ終了し、質の向上やコスト削減が求められるようになっている。加えて、市町村合併、民間委託の進展、水質基準の向上、環境負荷低減など、事業環境が大きく変化している。
その変化にともなう課題として、まず市町村合併の加速によって、水供給事業の末端給水の統合や汚泥処理施設統合など広域化・統合化・無人化が議論されている。また、来年4月から施行される水質基準改正では、カビ臭・脱色対策でのオゾン処理に普及に伴う臭素酸生成など新たな副生物質問題、クリプト対策、環境ホルモン対策強化などが課題となっている。下水道事業でも、第五次水質総量規制により、3大湾への窒素・リンなど放流水質の把握と下水高度処理が求められている。
経営環境としては、人口減少に伴う事業収入の減少、技術者の確保が困難になるなどの課題がある。ライフサイクルコストの低減が求められており、その中で事業の第三者委託や民間委託で様々な動きがある。
公営企業としての責務の面では、リサイクルや省エネなど環境対応が課題。また、災害や浄水場への毒物混入など危機管理への要求も高まっている。
技術面では、ITの高度化、2007年予定の準天頂衛星による広域位置情報サービスの利用も可能なり、ユビキタス監視の実現が身近となっている。
これらの様々な課題に直面している上下水道分野では、総合ソリューションが求められている。
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