EnB ○○号 目次
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■EYE
将来像のない基本計画詳細へ

■REPORT
リスクマネージメント無かった三重RDF詳細へ

エンジニアリングシンポジウム2003開催へ

■FORUM
5,300人

■TOPICS
ITエンジ、EPMでサービス展開

国内外への普及目指すP2M詳細へ

エネルギー基本計画、国会へ


■GLOBAL Business
・mg、化学から撤退エンジニアリング専業へ詳細へ
・Veolia、USFilterの過半事業を売却の方針
・イラク復興プロジェクト詳細へ
・Business News


■NEWS FLASH
・三菱重工、中国の発電関連設備受注が活発詳細へ
・住友商事、サハリン2向け通信システム受注
・IHI、サウジからセメントプラント
・三菱重工、台湾向け焼却炉受注
・日立造船、環境設備を連続受注
・横河電機、ナイジェリア石油ターミナル計装受注
・その他のプラント受注案件詳細へ
・関電/神鋼、ゼネコン8社と土壌浄化事業会社
・日立造船、発電設備遠隔監視サービスを強化
・前川製作所、深層水利用で高効率で海水氷製造
・三菱重工、瀬戸ウィンドヒルを完成
・“INCHEM TOKYO 2003”開催
・Project News詳細へ

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■PROCUREMENT NEWS


■エンジニアリング・ダイジェスト


■EDITORIAL 詳細へ

EnB ○○号 表紙

 

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将来像のない基本計画
 エネルギー基本計画が閣議決定された。資源エネルギー庁の総合エネルギー調査会基本計画部会で作成されたその計画は、予想通り、総花的に従来の各省庁のエネルギー政策の羅列に終った。政府レベルで合意する初のエネルギー基本計画には、日本のエネルギーの将来像をもう少し描いて欲しかった。
単にこれまで各省庁が進めてきた政策を羅列するのであれば、わざわざそのために委員会を開く必要もなかったのではないだろうか。
政府がエネルギー基本計画を策定するということ自体には大きな意味がある。日本が将来、どういうエネルギー需給構造を作ろうとしているのか、それを明らかにできるという期待があったからだ。現在、日本がエネルギーの面で抱えている課題に対し、どういう方向性で解決し、どのような社会を目指していくのか。課題に対する政策の羅列だけではなく、その先にある将来像を示すべきであったろう。
基本計画部会が始まったころから、結局は既存の政策を政府レベルで合意するに止まるのではないかという疑念はあった。エネ庁の担当者にその点を聞いてみたことがある。すると「法律で決まったことをやっているだけです」という。
ちなみに閣議決定したあともう一度聞いた「この計画の意義をもう一度教えてください」。「政府レベルで合意する初のエネルギー政策です」。
この担当者は決して口にはしなかったが、やはり彼もこの計画に何の意味があるのか、という疑問はあったのかも知れない。法律に従っているだけというのは恐らく本音だろう。
これから、エネルギー長期需給見通しの見直し作業がはじまる。これも非現実的なまでに「原子力を増やす」ことを目的に作られているといわれ、あまり評判の良い物ではない。それが政策の基本となっている。需給予測にしても、単に右肩上がりで年平均増加率を最近の実績にかけているだけで、あまり科学的に導きだされているとも思えない。
米国ではエネルギー政策を作るのは民間の政策研究機関だという。基本計画も民間に投げたほうが良かったのではないか。
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リスクマネージメント無かった三重RDF
 8月に爆発事故を起こし、計7名の死傷者を出した三重県のRDF発電設備。三重県の事故調査委員会は9月16日に中間報告書を公表した。この時点ではまだ原因の特定には至っていないものの、リスクマネージメントの甘さが浮き彫りになっている。
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国内外への普及目指すP2M
 プロジェクト&プログラムマネジメント(P2M)が普及しつつある。今年8月に実施された第3回PMSレベル資格試験では、324名が合格。PMS資格者はこれで累計830名となった。米PMBOKのPMP資格者が過去8年間で2,000名であったのに比べ、PMSは4回目の試験で1,000名を突破するのが確実だ。企業再生・活性化のため、会社としてPMS資格取得を推進する企業も出てきている。
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mg、化学から撤退エンジニアリング専業へ
 化学とエンジニアリングの2面事業戦略をとっていたmg Technologiesはこのほど、Dynamit Nobel(DN)などの化学事業を売却し、エンジニアリング・機器事業をプロセス技術・機器企業GEAを中核にコア事業として展開する戦略を発表した。プラントエンジニアリング事業Lurgi・Lentjes・Zimmer、とくに前2社は大きなリストラが予定されている。
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イラク復興プロジェクト
 Bechtelが4月に受注した6.8億ドルのインフラ復興プロジェクトは8月までにサブコントラクトを全て決定した。金額ベースでイラク企業が70%を受注した。電力は4400Mwの発電量を達成、戦争前の水準に達したが、ピーク時の5500Mwには未達だ。USAIDの来年5月の目標は6000Mwという。イラクの産業が回復した時には少なくとも8000〜9000Mwは必要であり、Bechtelによるとイラクでは13000Mwが必要とみている。一方イラク電力省は2-3年内に必要なのは18000Mwであり200億ドルの投資を要するという。
その他ではUmm Qsar港は完成した。下水道工事はバグダッドで工事段階にある。1300の学校・医院の建設が進んでいるなど、復興は進行している。セキュリティは大きい問題だが、危険にも関わらず、イラク人は仕事に出ようとしているという。
既報したように、来年度のイラク復興プロジェクトの予算145億ドルはドルは870億ドルの一部であるが、870億ドルについて議会には削減の動きが見られる。既報のようにすでにUSAIDは入札準備にはいっている。次の入札決定までの間の橋渡しとしてBechtelは3.5億ドルを受注した。主として電力と衛生設備に向けられる。
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三菱重工、中国の発電関連設備受注が活発
 三菱重工業の中国発電所向け排煙脱硫装置、蒸気タービン主要部品などの受注が相次いでいる。中国現地企業との共同受注だけでなく、サポートとしての受注案件であり、中国市場での基盤が固まっていることの現われともいえる。
排煙脱硫装置は、中国華電工程集団公司と共同で、華北電力公司から天津大港発電所向けに受注したもの。現在、改造工事中の石炭焚ボイラー(328.5MW×2基)から排出される226万2,000Nm3/hの排ガスを処理するもので、脱硫率は95%。三菱重工は基本設計業務とコアとなる三菱独自技術の液柱塔式吸収塔内部品、攪拌機等の機器供給を担当する。2004年中に運転開始の予定。三菱重工は今年2月にも九龍電力重慶西発電所向けにも排煙脱硫装置を受注しており、これに続く連続受注となる。中国は環境規制の強化から排脱設置ニーズが拡大している。
また中国ハルピンタービン公司(HTC)が中国国内各電力公司から受注した、7つの超臨界圧石炭焚き火力発電所向け、60万kW蒸気タービン12基のコア部分をHTCから受注した。三菱重工が供給するのは、高中圧タービンのブレード、ローターなど主要コンポーネント。残りはHTCが担当する。設備が納入されるのは、汕頭(スワトウ)・通遼(ツウリョウ)・太倉(タイソウ)・三門峡(サンモンキョウ)・信陽(シンヨウ)・三百門(サンバイモン)・西栢坡(シーバイボー)の7カ所の石炭火力発電所。
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その他のプラント受注案件
・TECマレーシア、グリセリンプラント受注
・三菱重工、豪州からコジェネ用GT発電
・コスモエンジニアリング、九州ガスLNG基地受注
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Project News
・日揮、ドルフィンPJ陸上設備で1番札
・イラン・IlamのHDPEで入札
・サウジShouaiba Stage2でAlstomとMHIが競合
・ShellとQP、GTLで近く合意へ
・ニュージーランドの複合火力でMHIが内定
・日立造船、京都新長谷山清掃工場で仮契約
・下水道事業団、舞洲スラッジセンターで入札
・青森県でバイオマス発電
・長泉町一般廃棄物最終処分場PFIに9グループが参加
・日本化成、小名浜で発電事業
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タイトル

○…企業収益の回復、株価1万円台回復、街角景況感も4ヶ月連続回復、設備投資も回復傾向と景況は好転している。しかし、鉱工業生産指数や設備投資の先行指標である機械受注が前月比減となった。最近になって、円が節目の110円を突破、円高の勢いが衰えないなど、ここにきて、マイナス要因が目だっている。
最近の日経景気討論会の議論を総括して日経紙は現状を「不安抱え緩やかな回復」とする。討論会では景気は持ち直したものの、最近の変調を認め、上昇局面が終了する時期が近づき円高がそれを促進すると、各論者の見方はほぼ一致した。本年度は2%を超えるが、大半の論者は来年度は1%台への下落を予想する。
不安要因の最大は円高だ。円高は専ら米国側の状況に依存する。米国経済は景気浮揚の余地は少ないものの、ほとんどの論者は米国企業の競争力などの強さなどから、成長余地を認めるが、ブッシュ政権がドル安政策に踏み切ったとのショッキングな予測をした論者もあった。
日本経済の持続的成長を図るには、財政出動でなく、規制改革を柱に内需拡大型の構造改革を進める必要が強調された。そして規制改革の遅れ、不良債権処理に不十分さが指摘された。日本経済の持続的成長の道は未だ遠いといわざるを得ない。

○…羽田空港の第4滑走路拡張計画が動き出そうとしている。民間資金を導入したPFI手法を取り入れることにより、資金負担が減少する周辺自治体の了解が得られそうだからである。とはいえ、千葉県はそれでも資金負担を拒否する構えだ。今後も紆余曲折が予想される。PFIを導入する計画があるのは拡張計画のうち、ターミナル・サービス施設の整備運営事業だ。
国の事業でもやっと本来のPFIらしい事業構想が出てきた。これまで国のPFI事業といえば、公務員宿舎など箱モノBTO案件がほとんど。長期割賦が狙いで、運営も含めたライフサイクルコスト縮減、公共サービスの向上などはほとんど視野に入っていない。計画が具体化されないうちの即断は危険だが、羽田の構想は事業規模が2000から3000億円に達する本格的なPFI事業である。施設の規模も従来に比べて各段に大型である上、事業内容も多岐にわたる。ファイナンスの調達、リスク管理、事業計画も従来のような発想では対応不可能である。このため、公共、民間事業者にとって飛躍的なノウハウの蓄積が期待できる。単なる箱モノ事業とは異なりBOT型で、民間の知恵、総力を結集した事業計画が期待できるところから、本来のPFIの有り方を再認識させる可能性がある。

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