○…石油の専門家から「世界の石油産業・市場の再編と日本の石油産業」という講演を聞いた。@国際石油産業の基本的潮流A国際石油産業の再編B日本の石油産業の課題Cアジア経済と中東石油という内容であった。石油上流部門の技術革新(海底生産システム・FPSOなど)もあって、石油需要の増加にも関わらず原油確認埋蔵量は増大、可採年数は減少していない、21世紀も石油の時代は継続するというものだった。聴衆は石油に知識のある者・全く知識のない者が混じっていたが、双方にとって有益な内容であった。
エネルギー全般、とくに関連の深い天然ガスについてほとんど言及がなかったのは残念であった。天然ガスは上流では石油と一体だが、流通以降が相当違うので、触れなかったのかもしれない。しかし、日本では天然ガス即LNGでしかないことや、石油会社がほとんど精製流通企業でしかないこともあるかもしれない。
世界の石油企業はガス・石油双方に基盤をおいた企業だ。産油国には産ガス国も含まれる。地球環境問題のためにも天然ガスの使用拡大が求められている。水素時代の到来が言われているが、水素は2次エネルギーであり、1次エネルギーは天然ガスだ。世界的にいえば、ガスも含めたハイドロカーボンの時代が続くのだ。
○…子供・若者が荒れている。これは個人的な認識とも思えない。多くの人がそのように感じているのではなかろうか。それは、何が原因であるかは識者にまかせるほかはないが、決して他人事ではあるまい。その底流にあるものを共通に認識して、手探りで糸口を探っていかない限り、解決の方策はあるまい。
大上段に振りかぶって考えてみると、21世紀に入っての日本は大きな変革が進行している。政治、経済、社会すべての分野で変革が著しい。日々、流されている情報を概観すると、「混沌」という表現が相応しいのではなかろうか。従来の常識があらゆる分野で通用しなくなっている。私も、ただ「あれよあれよ」と眺めているほかはない。まして、子供・若者はその混沌についていけるはずがない。明日の展望を見開けず、ただ流されているのが現状ではなかろうか。
社会制度上に解決されなければならない問題もあるだろう。しかし、根本的な解決策の一つが身近にもあるような気がする。自戒も含めて言うと、その原因の一つに社会全体の他人への無関心さがあるのではなかろうか。卑近な例でいうと、あなたは近所の子供に声をかけたり、会話したことがあるだろうか。多くの人が自分の子供以外にも興味をもつ。これが解決策の一つかもしれない。
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