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荏原バラード、2004年に家庭用PEFCコージェネを投入
広藤沢に製造拠点を建設



 荏原製作所とカナダの燃料電池メーカーであるバラードの合弁会社、荏原バラードは、かねてより建設を進めていた藤沢工場を荏原製作所藤沢事業所内に竣工、家庭用PEFC(固体高分子型燃料電池)コージェネレーションシステムのプロトタイプ機の製造を開始した。同社では2004年にも家庭用PEFCコージェネを市場に投入する計画だ。
 荏原バラードはこれまで、加バラード・パワー・システムズのPEFCと、東京ガスから技術供与を受けて製造したガス改質器を使用し、荏原およびバラード・ジェネレーション・システムズの協力を受けてPEFCコージェネシステムの実験・開発・研究を進めてきた。今後、商用機の開発を積極的に進めるため藤沢工場を建設したもので、この完成により商用機生産に向けた製造拠点が整備されたことになる。同社では、今年度中に1kW級のプロトタイプ機を8台、2001年に第二世代のプロトタイプ機、2002〜2003年には準商用機を製造するとともに、順次製造設備を拡張して2004年度から本格的に商用機を製造する。
 1kw級の家庭用PEFCコージェネシステムは、従来の発電方式に比べ、一次エネルギー消費量を20%削減し、CO2排出量を24%削減、NOx排出量も56%削減できる。同社の計画が予定通り進めば、最近脚光を浴びているマイクロガスタービンの市場にも影響を与えそうだ。