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TEC、ロシアからベンゼン増産プロジェクト受注
タタールスタン共和国との経済技術協力拡大も狙う



 東洋エンジニアリング(TEC)は、ロシア連邦タタールスタン共和国のニジネカムスク石油化学から、エチレン製造設備から生産されるベンゼンの増産プロジェクトを受注した。現在の年産18万トンを年産24万トンに増強するほか、一部環境改善を含む近代化のための設計、機器資材の供給を行う。受注額は約20億円。完成予定は2003年春。
 同プラントの原料製造設備であるエチレン設備は、TECと三井物産が共同で1970年末に受注、76年3月に年産45万トン能力で稼動を開始している。89年にはエチレン設備の能力増強を含めた改造プロジェクトも受注しているほか、同社からは蒸気加熱装置、エチレングリコール製造設備なども受注している。今回の受注はこの実績が評価されたことによる。
 現在、TECと三井物産は同共和国との間で、石油精製、石油化学、各種産業設備の各分野における経済技術協力拡大のプログラムに合意、契約を締結している。プログラムの実現に向けて、タタールスタン政府関係機関および、石油精製・石油化学分野の関連会社との間で具体的な検討を進めている。
 なお、タタールスタンは石油、石油化学、自動車、タイヤなどの基幹産業を有しており、ロシア連邦の中で最も経済的に独自の施策を推進している共和国。