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エネルギー、環境、そしてエンジニアリング

 東洋エンジニアリングがサハリンのLNGプロジェクトに千代田化工とともに参加している。これまで、LNGプロジェクトでは実績に乏しいTECも、ガス関連分野の拡大を図ってきた。明らかに天然ガス分野に多くのビジネスチャンスが存在することの証ともいえる。
 天然ガスは他の化石燃料に比べて有害物質の含有量が低く、温暖化問題の主要因とされる炭酸ガスの排出量も少ない。また地勢的にも比較的広範囲に広がっており、その量も多い。
 「21世紀はガスの時代」と言われているが、ガス燃料としての用途だけでなくGTLやDME、メタンリファイナリーなどの原料としての用途も含めて、これからも天然ガス関連のプロジェクトは多く出てくるものと見られる。
 日本では基幹パイプラインが整備されていないため、天然ガスは発電設備や都市部の民生用に限定されている。しかし、ロシアの天然ガス輸入にはパイプラインの敷設が効率的だ。また燃料電池やマイクロガスタービンなど分散型電源の普及・拡大には、やはり天然ガスパイプラインというインフラが重要となる。
 さらに、バイオガスシステムが普及すれば、発生したメタンガスをパイプラインに流すことで流通も可能となる。
 石油から天然ガスへのエネルギーシフトは既に始まっており、社会構造そのものの変革を招きつつある。この原動力となっているのが“環境”である。
 廃棄物処理や公害防止といった局地的な問題だけでなく、地球全体という非常に大きな枠組のなかで“環境”が捉えなおされて以来、そのマクロの視点から「あるべき社会構造」が再構築されつつある。それがエネルギーシフトや、環境対応技術の進展を含めた大きな流れを生み出してきた。しかしその「あるべき社会構造」を実現していくには「エンジニアリング」が必要不可欠だ。
 “Energy”“Environment”そして“Engineering“。それぞれのビジネスは区別されるべきものではなく、密接に関連する。この3つの“EnB”が絡み合いながら、新たなる社会を構築していく。
 弊誌「EnB」では、その新たな社会の姿を捉えていきたい。
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