千代田化工建設は、オランダのDSMファイバー・インターミディエートと、カプロラクタムでビジネスアライアンスを締結した。昨年暮のBPアモコに続くユーザー企業とのビジネスアライアンスの締結であり、千代田化工建設のライセンス戦略が進展している。
DSMファイバー・インターミディエートは、蘭DSMの1部門。千代田化工建設は、同社とカプロラクタムの新たな製造プロセスの開発に協力するとともに、新技術によるプロジェクト遂行についてビジネスアライアンスを結ぶことで合意したもの。
現在、DSMはブタジエンを原料とする新たなカプロラクタム製造プロセス“ALTAM”を開発中。このプロセスが完成すると、カプロラクタムプラントの経済性が飛躍的に向上するものと期待されている。千代田化工建設はこのプロセスの開発に全面的に協力していく。
従来、DSMはベンゼン、シクロヘキサン又はフェノールを原料とするカプロラクタム製造プロセス“HPO”を保有しており、現在では世界のカプロラクタムプラントの50%以上に同プロセスを供与している。またDSMではHPOプロセスを大幅に改善した“HPOプラス”プロセスについても最近完成させている。そのうえ、新たにALTAMプロセスを開発し、今後の成長が期待されているアジア地域で2005年までに投資を加速していく予定だ。これにより、世界のカプロラクタムでの更なるシェアの獲得を狙っている。
千代田化工建設はこれまで、DSMのHPOプロセスで7件のカプロラクタムプラント建設実績を持つ。昨年12月には、台湾・高雄の中国石油化学工業開発公司向けに12万t/yの世界最大規模のカプロラクタム・プラントを完成させている。また、千代田は横浜に自社研究所を保有しており、これまでに様々な触媒、石油・石油化学、環境関連の技術開発を行っている。今回のカプロラクタムに関するビジネスアライアンスは、こうした建設実績と研究開発力が評価されて実現した、としている。
DSMが今後アジア地域への投資を強化していくなかで、千代田化工は今後のカプロラクタムプラント市場で極めて優位にたつことになる。
カプロラクタムはナイロン6の原料であり、DSMはカプロラクタムの外販では世界最大手企業。
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東洋エンジニアリング(TEC)は、東洋タイ(TTCL)と共同で、タイ向けに複合火力発電設備を受注した。タイの民間発電会社EGCO(Erectric Generating Public Company)と電源開発の共同出資会社であるTLP Cogeneration(TLPC)が、ラヨン工業団地内に計画している、ガスタービンコンバインドサイクル発電設備で、TECグループはターンキーランプサム契約で受注。受注額は約70億円で2002年末に完成の予定。
受注したプロジェクトは、現地のIPP事業会社TLPCがタイ市中銀行の融資を受けて出力105MWのコンバインドサイクル発電設備を建設するもの。TECの役務範囲は設計、調達、工事までで、主機のガスタービンにはGEのF6FAを採用する。
TECはノンハイドロカーボン分野の一つとして発電プラント分野の拡大に力を入れており、タイ向けでは1999年10月にNational Petrochemical Public (NPC:国営石油化学会社)向け複合発電設備(出力70MW)を受注しており、現在遂行中。今回の受注は、NPC向けの複合発電設備のプロジェクトを通じてTECの信頼性と価格競争力が評価されて受注に成功したものとしている。
タイでは、今後もIPPによる発電設備建設プロジェクトが見込まれており、TTCLとのトランスナショナル体制のもと、さらに受注活動を展開していく考え。
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丸紅は、トルコ・イスタンブール上水道整備事業で、浄水プラント建設工事を受注した。国際協力銀行の円借款案件であり、受注額は約50億円。完成は2004年初頭の予定としている。
同プロジェクトは、イスタンブールの東、約170kmを流れるメレン川から取水し、イスタンブール市のヨーロッパ側のカギタネ配水場までの約180kmの導水設備、および新たにジェムフリエット浄水プラントを建設する。これにより、急増しているイスタンブール市の水需要に対応するもので、1993年と96年に国際協力銀行が総額約950億円の円借款を供与している。
プロジェクトは合計11のパッケージに分かれており、浄水プラントの部分は昨年4月に国際入札が実施された。丸紅はフランスの総合インフラ企業最大手のビベンディグループの水処理エンジニアリング会社であるOTV、イタリアの水処理エンジニアリング会社であるEMIT、トルコのコントラクターであるLIMAKとの4社コンソーシアムで応札していた。
受注したプラントはイスタンブール東部のジェムフリット地区に建設されるもので、浄水応力は72万m3/d。
丸紅はトルコにおいてディディム市の下水Pプラントやマルマリス地区の上下水プラントを受注した実績を持つ。
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電源開発は、2年後の完全民営化に向けて新経営方針を策定、事業のドメインをエンジニアリングや海外事業、環境など5つに設定し、各フィールドで事業拡大を図っていく。
新経営方針では、「卸電気事業の徹底強化」および「国際事業・新事業の拡大推進」の2点を目的としたもの。組織体制・役員体制の見直しや人員効率化とコストの削減、財務体質の削減などで卸電気事業を強化していく。
今後の事業ドメインとしては、@国内電力、A海外電力・エネルギー投資、B環境関連、C資源関連、Dエンジニアリングの5つに定め、積極的に事業を推進していく。
国内電力では、風力・廃棄物発電やPFIコジェネ、マイクロガスタービン等、既着手分野の拡大とともに、バイオマス発電、マイクロ水力、SOFCの実用化も図っていく。海外では、これまでのコンサルタント事業の経験を活かし、IPPプロジェクトを拡大して第2の事業の柱として育成していく。そのため、2005年度までに500億円規模の投資を行う考えだ。環境では京都メカニズムに基づくCDM(クリーン開発メカニズム)や共同実施事業を手掛けていく。資源関連ではDME、石炭、ガスの開発、投資、販売などに参画していく。エンジニアリングでは同社の土木、建築、電気、化学などのリソースを活かして幅広い分野で事業を展開していく考え。そのため具体的なビジネスモデルの構築を進めていく。
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