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小規模プロジェクトで利益を出せる体制を

 風力発電、燃料電池、マイクロガスタービンといった分散型電源が急速に動き出している。風力発電では様々な会社が事業を展開しており、燃料電池でも実用化を目指した提携や実証試験への着手などの動きが目だっている。
 しかし、これらのビジネスは重厚長大型産業にとって、一つ一つのプロジェクトの規模が従来手掛けてきたものに比べると極めて小さい。そのため、何処までこうした小規模ビジネスに入り込むべきか、というところで頭を抱えているところもあるという。従来のようにハードサプライだけであれば、ビジネスとしてのうまみは殆どない。といって、事業運営まで踏み込んでいくのには抵抗がある、というわけだ。
 従来、エンジニアリング会社は大規模プロジェクトをベースとしたビジネスモデルを作り上げてきた。リスクの大きい大規模プロジェクトで利益を上げるにはそれなりのノウハウを積み上げる必要があった。しかしそれは一方で小規模のプロジェクトでは利益を生みにくい組織体となることでもあった。
 しかし最近では、ハイドロカーボンでもスペシャリティ化、ファイン化の傾向が強まるにつれてプロジェクトは小型化し、より技術志向が高まっている。分散型電源の動きも同様に、インフラストラクチャー分野でのプロジェクトの小規模化を示しているように思える。
 無論、今後も大規模プロジェクトは現実に存在していく。それに対応しつづけることはエンジニアリング会社の使命である。だが、一方で小型化するビジネスフィールドに如何に対応し、利益を出せる形を作っていくことが、重要な課題なのではないだろうか。
 今、エンジニアリング会社は、O&Mやサービスビジネス、ソフトビジネスなどに取り組んでいる。こうした分野で利益を出していけるのであれば、分散型電源も新たなビジネスフィールドとして取り込んでいけるはずだ。
 プロジェクトの小型化が進展しているなかで、従来の大型プロジェクトとは異なるビジネスモデルを構築していくことが必要であり、そのためには小規模プロジェクトに対応した組織づくりに取り組んでいかなければならない。