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JEMIMA、9月から「e-EXPO 2000」を開催
インターネットによる日本初の計測専門展



 日本電気計測器工業会(JEMIMA)は“インターネットで開く計測と制御の世界”をテーマに、インターネットを利用した我が国初の計測専門展「JEMIMA e-EXPO 2000」(URL http://www.e-expo.org)を今年9月1日から来年8月31日までの1年間にわたって開催する。同展は、@JEMIMA WORLD、A製品展示パビリオン、Bセミナーパビリオン、Cソリューションサロン、Dコミュニケーション広場―の5パビリオンで構成。JEMIMA WORLDは同工業会の活動内容、刊行物の紹介や業界の各種データ、メッセージを公開する。
 また、製品展示パビリオンでは、参加企業の製品データがパネル形式でデータ化され、会社別や製品群別に検索可能。この製品パネルは製品概要、特徴と価格、測定原理、用途、仕様、図面などがサブパネルで表示される。さらに各製品毎に質問ボックスが設置され、製品に対する質問や資料請求が出展企業にインターネットで届く仕組みになっており、IT時代の新たな試みとして注目されそうだ。

●50社が885点を出品
 東京ビッグサイト(東京国際展示場)などで実際に開かれる各種の展示会は場所と期間が限定されるほか、出展各社自体も出展のための費用や準備作業など大きな負担が必要となっている。また、ユーザーも決められた期間中に会場まで足を運ぶ時間と費用が必要であり、しかも広い会場内で目的の製品を探す労力が求められた。そのためJEMIMAでは、これらの問題を解決し、ユーザーに使い勝手の良いデータベースを提供することが業界および市場の活性化につながると判断。インターネットによる展示会(e-EXPO 2000)の開催を決めたもの。次回開催時にはさらに改良を加え、出展点数の増加を図るほか、将来的にはe-EXPO 2000に新たなシステムをプラスしてポータルサイトに育てていく。
 e-EXPO 2000の総出展者数は50社で、その内訳はJEMIMA正会員42社、同賛助会員2社、非会員6社。総出展製品数は885点で製品別の内訳は指示計器10点、電力需給計器2点、電気測定器270点、電子応用計測器117点、FA用計測制御機器22点、PA用計測制御機器238点、環境計測器93点、その他133点となっており、これだけの出展会社数と出展製品点数を揃えたインターネットデータベースは、今のところ他にはないと言われる。
 また、セミナーパビリオンでは出展会社5社の技術情報(9件)がアブストラクト形式で掲載され、目的の文献が見つかったら、そのページから発表会社のホームページにリンクさせて詳細文献を表示する。計測に関する問題解決を狙いとしたソリューションサロンや出展会社とユーザーのインタラクティブな情報交換を目的としたコミュニケーション広場も設置され、ソリューションサロンではユーザーは質問事項をインプットするだけで、その内容がユーザが指定した出展会社に届き、回答を得ることができる。

●データを1画面に表示
 JEMIMAでは、e-EXPO 2000のメリットとして、@ユーザーは自分の端末からアクセスすることによって時間や出張費用を負担することなく展示会に来場できる、A画面に設置された質問ボックスで出展者と来場者が直接会話ができ、ユーザーは出展各社に対して資料請求やソリューションの提供を求めることができる、B各社の製品を一堂に集めることでデータベースとなり、来場者はリンクによって各社のホームページにアクセスするのに比べ各データを短時間で見ることができる。C実際の展示会で説明員と会話しているようにユーザーとメーカーの間で情報交換ができる―などを挙げている。
 特に製品展示パビリオンの場合、検索機能によって求める製品の各社データを1画面に集めて比較表形式で表示することもできるため、来場者は同機能で製品を絞り込み、目的に素早くたどり着くことが可能となっている。