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POSCO第2熱延改造商談は三菱重工が約30億円で内定
浦項製鉄所のサイジングプレス商談もテンダーへ



 韓国の浦項綜合製鉄(POSCO)の設備投資が活発化している。かねてより、三菱重工業の優勢が伝えられていた光陽製鉄所の第2熱延設備の改造計画では同社が内定。さらに、近く浦項製鉄所でも第1〜第2熱延設備改造が計画されているほか、同製鉄所のサイジングプレス増設商談が近く開始される見込みだ。
 光陽製鉄所の熱延設備改造は、同製鉄所第2熱延工場の能力を年産363万トンから410万トンへ増強する計画の一環。熱延設備の増設・改造と加熱炉の増設が計画されているもので、投資額は1,470億ウォンを計画。三菱重工は三菱電機および中外炉工業とのコンソーシアムでこれに応札、受注を内定したもので、受注総額は約30億円。このうち三菱重工の受注額は20億円程度と見られる。POSCOでは、2002年7月の完成を予定している。さらに、熱延設備では浦項製鉄所の第1〜第2熱延改造も計画されており、三菱重工業は連続受注を狙っている。
 一方、POSCOでは6月下旬にも第1サイジングプレスの増設商談でテンダーを出す予定。規模などは不明だが、既に三菱商事〜石川島播磨重工業(IHI)、伊藤忠商事〜日立製作所、独SMSの3グループが応札準備を進めているところであり、7月中にも発注先を決定する予定という。そのほか、光陽製鉄所第3熱延増強や厚板設備の拡張も計画しているなど、韓国内の鉄鋼需要の増加を睨んで、投資を活発化させている。